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2012-06-15

藤原新也さんから予期せぬ葉書が届く

大切なお葉書となりました

急なことですが、知る人は知っているでしょう、私が青年時代から今に至るも本が出たら、

必ずと言ってもいいくらい買って読んでいる、写真家であり作家であり、画家であり、最近は書家でもあり一口では表現できない、表現者、芸術家である、藤原新也さんからお葉書が届きました。



明日の夜(16日)NHK土曜ドラマスペシャル、永遠の泉が放送されるので見てほしいとの、内容でした。原作者である氏の本がドラマ化されているのです。主演は寺尾聡、時間は夜9時からです。五十鈴川だよりを読んでくださっている方には、是非見てもらいたく思います。



人間というものは、一冊の本とか、映画、舞台、音楽、絵、などなどから、生きる時代の出会う年齢の中で、特に若くて多感な時代は、影響を受ける生きものであると思います。



藤原新也さんの本を初めて手にしたのは、英国から戻ってからで、シェイクスピアシアターで、明けても暮れてもシェイクスピアの台詞を口に出しながら、アルバイトと劇団活動に青春の終わりを生きながら、悩みは尽きない暮らしをしていた頃のことだったと記憶します。手にした本は、インド放浪。自分の暮らしを根本から見つめ直すきっかけになりました。乾いた心に、文章がしみいるように入ってきました。



私は良い本(あらゆる芸術作品)ほど、多様な解釈ができるのではないかと思います。今も読み継がれている、いわゆるロングセラーなどの本は、多分にそういう要素がつきないのだと思います。何回も読める、飽きず新鮮な発見がある。そのような表現者と同じ時代を生きて呼吸しているというのは、実に心強く嬉しいものです。



土取利行さんもそうですが、あえて安易な世界にゆかず、独自の感性で、世界と対峙しながら、表現活動を続けるという、芸術家というしかない道を歩んでおられる方がいらっしゃるということ。またなぜかそういう方と巡り合ってしまうという、私の人生の成り行き。



私の家には、土取さんに頂いた、インドのシャルミラロイさんの(女性の音楽家)描いた素晴らしい絵があります。それから藤原さんの書と写真の作品(死ぬな生きろ、展での88作品の中の、最後に残っていた作品、3万数千人の年間自殺者をいたみ弔う、野仏の)があります。



私が素晴らしいと感じる芸術家たち(に限りませんが)、ヒトたちは、つましく静かに時代を見据えながら、絶望的困難さの中を、あきらめず生きておられます。




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