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2019-09-14

鳥取在住、ロミオとジュリエットの発表会に来られたM氏から見事な梨が届きました、そして想う。

ようやくにしてこの数日、朝夕すっかり涼しくしのぎやすくなり、肉体労働者としては有難い季節の到来である。中秋の名月といえば実りの秋、お月見にはいろいろな作物を昔はお供えしたものだが、その風習も名残り意識はあっても時代と共に消えてゆきそうな気配、歳を重ね余裕のできたいま、ささやかに復活したいと思っている。

そんなさなか、鳥取在住、今年の遊声塾ロミオとジュリエットの発表会に来られ、久方ぶりのうれしい再会を果たしたM氏から完熟の一品、見事な梨が送られてきた。

日本男児、(私は時代にそぐわない古い男です)快男児、熱血漢、はたまたナイスガイ、このような表現が当てはまる日本人に、本当に最近とんとお目にかからなくなりました。

だがM氏は違う、わざわざ鳥取から、私が定年退職後に始めた塾の発表会に足を運ぶ熱き情熱、好奇心をいまだ失っていない、いい意味での違いが判る現代においての絶滅危惧種的、同時代を着てきた感覚を共有できる(仕事の分野は違うが)昭和男なのである。

友からの秋の実りに癒されて・心満たされ月に供える
6月22日発表会の後の会場で、氏は臆面もなく私をハグした。

このような普通日本の男がやらないようなことを自然にやれる稀なキャラの、余人をもって代えがたいひとかどの人物なのである。

後日ゆっくりとしたためられ送られてきた、表裏に記されたアンケートにも本当に感動した。(五十鈴川だよりにアップした)紋切型のアンケートがほとんどの現代だが(ごめんなさい)心に響いた様子が、手書き文字に現れていて私の胸を撃ったのである。

多分、わずかではあれこのようなアンケートに巡り合うために、塾生共々どなたかの胸に届くようなシェイクスピア作品の登場人物の声を表現するために、いわば修行(この言葉も古いですね)のような稽古を重ねているのである。一朝一夕に声はならず、(まして人間は)目利き、見巧者、長い目で見守る良き観客が年々少なくなってゆく時代、氏のような方の存在ははなはだもって貴重である。

永久保存のアンケートを書いてくださった氏から届いた、日本の秋の鳥取特産の一品。私は大胆な性格の表の裏に繊細な思いやりのセンスが、渾然一体となっている氏の心遣いにいたく感動したのである。

取り急ぎ、ラインでお礼を伝えたが、この場を借りて氏への感謝を五十鈴川だよりの中にきちんと書いておきたい。氏は来年も夏の夜の夢の発表会を楽しみにしているので、日にちがわかったら知らせてほしいとあった。氏とは君子の交流を続けたい。

1 件のコメント:

  1. その張本人の変人奇人で、鳥取県の天然記念人物であろうMです。過言でもったいなく身に余るご紹介をいただきました。Mは、松田龍太郎です。現場改善コンサルタントをしておりますが、18年間ドイツを中心に活動してきておりました。昨年から日本国内での仕事にシフトしています。たまたま大阪での仕事があり、そのまま岡山に駆けつけました。オムロン時代には、何度もオムロン岡山にも出かけましたが、実に数年ぶりに岡山駅に着き、師(氏ではなく、私にとっては日高氏は人生の師に当たる貴重な人です)の劇で一緒の時間と空間を共有化できました。嬉しさのあまり、ハグをしましたが、これはヨーロッパでは当然のことでした。師はびっくり仰天だったらしいのですが、少しでもパワーが伝わったかと思います。当日、入場料が無料だったのですが、実にもったいないくらいでした。失礼かと思いましたが、せめてもの木戸銭として特別な二十世紀の完熟梨を出演の皆様にも召し上がって、当日の話の肴にしてもらえたらこの上ない歓びです。酒のつまみには、カットして醤油漬け(4時間くらいで十分です)召し上がってください。梨と酒のコラボは、醤油が承ります。

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