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2019-01-22

二十日、両国のシアターXで行われた邦楽番外地に立ち会うことができた喜び。

まだ少し身体が寝起きだが、いつものように書いているうちに何かがつづれるやもしれぬというあんばいの朝の五十鈴川だより。

わずか二泊三日の上京旅から昨夜9時過ぎに帰って きて、遅い夕飯を少しだけ食べ、久しぶりに爆睡した。

さて、今回の上京旅、非常に中身の濃い、出かけた甲斐のある面白い出来事が続いて、やはりたまには田舎から出かけないといけないと痛感した、上京旅となった。

その出来事の詳細を、つまびらかに記す言葉も時間も持ち合わせてはいない、五十鈴川だよりだが、両国のシアターXで昨日午後行われた土取利行さんの邦楽番外地、一言出かけてよかった思わせるに十分な密度の濃い、意外性に満ちたイベントに立ち会えた。

毎回私の知らない素敵なゲストアーティスト が邦楽番外地には出演するが、今回も名前だけはよく知っているが、直接ライブを聞いたことがなかった、いとうせいこう氏。

いったいどのようなイベントになるのか、興味しんしんで出かけたのだが、想像を超えた知的でスリリングな言葉が飛び交う(土取さんの歌う唖蝉坊の言葉といとうせいこうさんのラップの見事なまでの融合)意外な展開、時代の闇をあぶりだす、芸術家同志の感性が見事なまでに舞台に厳然と出来した。

時代の底辺を生きる人々に寄り添って歌を紡いだ偉大な親子
まず数曲土取利行さんが、三味線を手にし添田唖蝉坊のうたを歌ったのち、いとうせいこう氏が登場し、とても言葉では記せない思わぬ意外な組み合わせの創造性あふるる 、即興ライブがお二人の間に展開し、そのあまりの楽しさ、素晴らしさ(時代の闇を照射する言葉のすごさ、しかもその言葉は激しくも優しい)にびっくりさせられたことを、わずかであれ五十鈴川だよりに書いておきたい。

この歳で生で初めて聴くラップを、よもやまさか土取さんの邦楽番外地で聴こうとは、そしてそのラッパーがいとうせいこう氏であったなんて、これがまさにイベンチュアルな出来事といわずして何といおう。氏の低音の繰り返しの激しく迫る波のうねりのような、詩人のラップに土取さんのパーカッションが寄り添う。

土取さんが演奏し歌う唖蝉坊の(言葉が平明で、だから言葉を持たない底辺を生きる人たちにもきちんと届く、私にも)世界と、いとうせいこう氏のラップの世界との即興ライブ、今そこで眼前に繰り広げられる瞬間芸術の両者のあまりに見事な融合。

両者が、芸術家同志が、年代も歩んできた道のりも異なるお二人が、見えない芸術の世界で見事に心を通い合わせるまさに一期一会のスリリングな催しに立ち会うことができた喜びをわずかだが、きちんと五十鈴川だよりに書いておきたい。






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