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2013-10-10

30数年ぶりロミオとジュリエットを読んでいます、そして今を生きる


週一回、夜のシェイクスピア遊声塾のことはほとんど書いていないが、わずかな生徒さんとの充実したレッスンは早くも半年になろうかとしている。昨夜も声を出しました。9月からはロミオとジュリエットをテキストにしています。

 

30数年ぶりにロミオとジュリエットを声に出して読んでいるのですが、なんというのでしょうか、やはりそれなりに私も歳を重ねてきたからでしょうか。若い時には沁みなかった台詞が、脳の奥深くに響くようになってきました。

 

それにしても、400年以上に書かれた台詞が、何といまの時代にも充分に通用することかと驚きます。人間の根本的業の深さの絶対矛盾は、いかんともしがたく世界のあちらこちらで、火を噴きつづけている現実は、眼を覆うばかりです。ハムレットのように沈黙したくなります。

 

芝居とは何か、嘘と真実、人間とは何か、もはや時代は究極の地点に立っているのではないかというのが、偽らざる私の心境です。さてではどうしたらいいのか、おのおの考える。この時代をしのぐことができれば、人間は又かすかに螺旋状に進化してゆくのではという、かすかな希望を私は未来の人たちの姿に持っています。

 

朝から何やら、重たい話ですが熱が去り、身体が軽く調子がいいのです。今の若い人たちは自分の娘を見ていてもぎらぎらしていない、冷静です。明らかに何かいい意味での変化がそこはかとなく感じられます。

 

論旨に脈絡なき朝ブログですが、そこで自分はこれからどのようなことをして生きてゆくべきか、なんてことをハムレットのようにこの半年考えながら生活してきました。毎日ではないのですが、先週から働き始め、面白がって働ける自分を感じています。動ける身体の妙。

 

呼吸し、吐く。一瞬たりとも人間は(あらゆる生き物は)休みません。やがて死のお迎えが来るまで。熱があろうが癌であろうが。せっかく生きてこの世に在るのならば、気持ちのいい呼吸をしたいものです。そのために自然界は絶妙のバランスを保っています。

 

限りなくシンプルに暮らせれば、最近の私はとても充実感が身体に満ちるのを感じます。これが、読んだことはないのですが老人力なのかもしれません。亡くなった両親から、今も私がエネルギーをもらっているように、ささやかに娘たちに何かを伝えられるような父親で在りたいと、そこを生きるバネにしたいと考えます。

 

 

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