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2018-07-06

リア王発表会の前日の朝に思うつれづれ。

明日はシェイクスピア遊声塾の第五回の発表会である。今もであるが、この5年間毎週水曜日のレッスンを、心のどこかの支えにしながら生きてきたかのような、初老の私である。

私の場合家族、それ以外にも人間にはどこかに、孤体としてのそれぞれに異なる、精神の支えとなる、打ち込める好きなことがあれば、それが見つかれば、人生は鮮やかな色どりに満ちる。やがてはこの世からおさらばする際に、すこしでも悔いがないように私はしたい。

一区切りの、発表会のための、当日の御あいさつ文を先日の真夜中何とか書き上げた時に、私を襲った極めてまれな感情がある(死者との対話)のだが、それは極めて言葉化しにくいし、してもつまらないので書けない。

ところで、もうほとんど書くこともないのに、書きたいという絶対矛盾を逃れられない、業を生きる私であるが、忙中閑あり昨日夕方、リアの長台詞(きわめて小さな声でのぶつぶつ言う稽古)につかれたので、気分転換に図書館に出掛けた。

私の気分転換の1番はお風呂、2番目は散歩、3番目は ささやかな掃除(最近は台所の食器洗い)などいろいろあるうちの一つが図書館である。

小さな私にとっての大切な遊声塾を、これからもささやかに豊かな塾にしてゆくためには、なによりも私自身が素直に学び続けないと、との思いが私を図書館逍遥に向かわせる。

30分も本を眺めながら、時間を過ごしていると必ず読んでみたい本が、おのずと見つかる。夢が原退職後、落ちついて本を読めるようになったし、本が読める身体がある今の暮らしを、ことのほか大切にしている。

日々の暮らしでは、お掃除他 永遠の同じことの繰り返しの中で、ほこりやごみが家のそこかしこに、目を凝らすとたまっている。掃除をしないと気持ちが悪いし大変である。

わが体もそれと同じ、知らず知らずのうちに何か風通しが悪くなる、精神の垢のようなものがたまる。それを私の場合何とかしたいがために、シェイクスピア遊声塾を始めたのかもしれない。世界に向かってわが体を風にさらす。

アーサービナードさんの、本のタイトルではないが、【日々の非常口】 としての塾である。5回目の発表会、リア王は長い、無料とはいえ聴いておられる方は大変である。

今夜が最後の稽古、明日は本番、現在のおのれの在り様をさらして、挑むつもりである。

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