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2012-10-17

上京中に風邪をひきましたが、なんとか回復しました

東大安田講堂の前で友人と記念撮影

季節の変わり目にいつものように身体が敏感に反応して、風邪をひきました。上京中からなのですが、考えてみると昨年肺炎にかかって以来なので、やはりこのくらいで、少し休みなさいという信号と受け止め、やらねばならぬことは、あっても昔と違い、なにもせずひたすら身体を休めました。

 

なんとか、今朝からパソコンに向かう元気が出てきたので、いささかホッとしています。私の場合、扁桃腺が小さいころから弱く、年に2回季節の変わり目には必ずと言っていいほどあらゆる種類の風邪をひいてきたので、何とはなしにもう定番のようになっているのです。

 

身体というものは、それにしても微妙であると思います。なんとも言えないだるさというものにおそわれると、やはりなにもできなくなってしまうのです。とにかく、栄養をつけ休む、それしか方法がないことは分かっているので、その通りにしたのですが、いつもより回復が早く、このようにブログが書けるのはありがたいことです。

 

さて、2泊3日の上京の旅は、またもやいろんなことを感じた旅になりました。一年一年、歳を重ねながらの旅、いい意味で、この年になったからこそ、沁みてくる時間を感じながらの旅となりました。岡君の独演会が行われた、木馬亭での時間も沁み入りました。

 

東京は本郷にある、竹久夢二の個人美術館にもゆきました。すぐそばに東大があり初めて中に入り、学生食堂で赤門ラーメンというとても安くて美味しいラーメンをお昼に食べるということもしました。

 

江戸から明治へ、その象徴として立てられた東京大学、三四郎池を散策し、弓道にひたむきに励む凛々しい女子学生たちを眩しく眺めながら、歴史を感じながら大きな樹木の中を友と歩きました。

 

明治大正の激動期、多くの文学者や、学者たち、一般の人々が生きていた本郷界隈、過去を偲びながら、歩きました。土取さんの明治大正の演歌の唄を聞きながら、私の中で、明治大正から戦前までの時代の流れを、いま一度個人的に整理しつかんでおきたいという思いが強まっています。

 

上京する前に書いた、松岡正剛さんが店主であった、閉店した丸善の松丸本舗にもゆきました。わずか3年での幕を閉じざるを得なかった、奇跡の本屋さん、2回しか往けなかったけれど、本を読むこと(小さいころは本を読むことが極めて少ない環境に育った)の素晴らしさを私に教えてくださった、(本格的には40歳を過ぎてから、今は本なしでは暮らせない)松岡正剛さんのお仕事は、これからも続きます。その遊び心の素晴らしさを、私はほんの少しでも心の糧として、生きてゆきたいとの思いなのです。

 

あれやこれや、還暦を迎えたばかりですが、本を読まねばならないというという、一念はますますもって強くなりました。これからの私に遺された時間は、遊ぶ(学ぶ)読む、ということに多くが費やされてゆく、ということの自覚が一段と深まる旅となりました。

 

個人で何かを企画をするということは、大変なリスクを伴いますが(動くエネルギーも含め、あらゆる体力がいるの、でそうは出来ない)本はなんとも言えない、痴(知)的遊びが可能で、書物の中に世界があるのを、ひとりで感じることができるという意味では、いまのところ他に私の楽しみは見つからないというところなのです。

 

今しばらく身体が欲する間は、(それに見合うアーーティスト)企画もしたいのは山々なれど、やがては出来なくなるという引き際を、見つめながらかけがえのない時間を生きなければならないとの思いを、風邪で我が身を横たえながら考えました。

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