ページ

2012-03-29

還暦からの再出発

324日土曜日の朝です。珍しく今日はお休みなのでゆっくりと落ち着いてパソコンに向かっています。雨上がりのいくばくか肌寒い朝ですが、我が家の庭には濃厚な春の気配が立ち込めています。今年の冬は本格的に節電や暖房費の節約をするために、私は二階の衣装部屋(つまり一番狭い場所)で寝て過ごしました。この狭い空間が小さいころに帰ったかのように心地よく、今私はこの部屋にパソコンを持ち込んで書いています。明り取りの窓が一つあるのですが、高いところにあり外は全く見えません。密室で書いています。その日の気分でパソコンを移動して書いているのですが、他愛もないことですけれど、精神的なささやかな贅沢なのです。

さて、もうあとわずかで園長職を辞し、一応定年を機に中世夢が原を退職致します。夢が原は、20年通勤し、我が人生に信じられない数々の企画の含め,夢が原は言葉では尽くせない、多種多様で豊饒で充実した時間与えてくれました。そのことに対する感謝をこの場を借りて、はっきりと記したく思います。

これからの人生については、全く白紙ですが、これから一年の間にゆっくりと何人かの私の友人と相談しながら、個人の事務所を立ち上げることにしました。私が世の中に出て42年、ささやかに学んできたことを土台にして、企画を中心に、私自身も演劇の世界にいましたので、語ったり、読んだり、表現者としても再出発することにいたしました。無いそでは振れない中で、私らしい表現事を成したく思います。

時代は混迷の極み、本当に闇に包まれていてどっちに向かって歩み出していいものやら、私自身途方に暮れるような感じなのですが、夢が原に出会うまでは、ずっとそのような人生を歩んできた者として、年齢的にもこれが最後という感じの、オーバーですが決断なのです。先のことは、あまり考えず、一年一年今を生きる中でピーンと打つから湧いてくる何かを、ひとつひとつ地に足をつけて、企画実現してゆきたく思います。

昨年末の個人的な初めての入院は、ささやかな転機となりました。命について、生きること、生きていることについて、家族のこと、自分は何故企画するのか、表現するのかということについて、考える時間が突然与えられたこと、今本当に良かったと心から思います。

身を捨てないと、見つけられない世界があるのかもしれません。そんな自己感覚に支えられての、旅立ち(しゅっぱつ)です。日高奉文事務所立ち上げに関しては、また友人知人にご迷惑を書けますが、共に年を重ねながら、命を見つめる企画を応援していただけるように、ここに切にお願い申し上げます

0 件のコメント:

コメントを投稿