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2021-12-19

夜明け前・寒月眺めて・五十鈴川。

 昨日のM新聞の書評に、私の好きな佐藤優さん(気やすく打たせていただきます)が田原総一朗氏の【堂々と老いる】という新刊本を取り上げている。田原さんは現在87歳でこの本を書いている。。

詳細は省くが、こころに迫る書評であったので、五十鈴川だよりに、切り抜いたことも打って、すこしだけ感じたことを打っておきたい。 田原氏は私よりははるかに高齢であり、その生き方には、潔さが(書評によれば)横溢していて、来年古希を迎える私としては、大いに田原大先輩の生き方を学びたいものであるとの認識をもった。

田原さんは加齢と共に訪れる記憶力、気力体力根気他、若い時にはなんともなくできた体全般の機能がが減退するのにあらがわず、それは仕方がないことと現実的に受け止め、対処することを勧めておられるといい、死についてあれやこれや考えるのはやめて、ひたすら生きることを選択していると書かれておられた。まったく同感する。

来年古希を迎える私だが、大いに共鳴するのである。もうこの年齢になったら、死について想いを巡らす暇があったら(若い時にこそよく考えるべきである)、いかに今日一日を過ごすかということに想いを行き渡らせ、身体が喜ぶことに、気持ちのいいことに情熱を 費やしたいと心底思うのである。

ようやく手元に届きました。音読し続けます。

この書評を読んで、もう一つ私が打たれたのは、書評をしている佐藤優さん自身が、現在前立腺がん、末期腎不全と闘病中であることを、告白しておられたからである。

人生の持ち時間が限られてくる中で、このような書評が書ける、佐藤さんの思想というしかない根拠の 奥底の胆力にはびっくりさせられる。ただ一言、凄いヒトというのは存在するのだと、教えられる。

何度かは修羅場を潜り抜けておられる方でないと、このような一文は書けないのではないかと、思わせられる。佐藤優さんはは1960年のお生まれだから、私などよりはずっとお若いのに、このようなある種突き抜けた透明感のある、氏にしては珍しく平明で分かりやすい書評を書かれていることに、驚いてしまった。

田原氏も佐藤氏も、学生時代の友情を限りなく大切にしていることが触れられている。然りと私も膝を打つのである。姉兄弟含め 、社会に出てから出逢って、若いころに苦楽を共にした仲間や友人はまさに宝であると、加齢と共に痛感する。

先の五十鈴川だよりでもふれ、きっとこれからも加齢が進むにつれて触れることが多くなると思うが、同時代を熱く生きた仲間たちとの時間をこれからは大事に、大切に生きたいとの思いは、深まるばかりである。

PS 蛇足だが、佐藤優さんは最後こう触れている。不調ががあれば怖がらず、病院で診察を受け、毎日の生活のリズムを整え、神や死について実証できない面倒なことには考えないのが、田原式老後術の秘訣だ、とある。かく在りたい。


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