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2018-05-06

帰省旅で詠んだ出口治明氏の御本に蒙を開かれる。

妻は今日でGWも最後、明日は雨の予報なので、母の家と我が家の夏野菜を植える前の五十鈴川だよりである。

いきなりだが、折々節目節目に、転機というとオーバーかもしれないが、いつまで生きるかは別として、やはり今年は孫の望晃くんに恵まれたことも大きいが、何やらそのような歳として刻まれそうである。

断捨離という言葉がかなり定着したかのような世相だが、私自身にもこの言葉を実現する日がやってきて、帰省の翌日時差ボケを払拭するかのように、かなりの衣類を処分した。おかげで衣類の部屋がかなりすっきりして、隠れ部屋として時折籠れそうなくらいの空間ができた。(その小さい部屋で静かにお茶を飲んだりして、遊ぶのである)

何かを始めるには、何かを手放すしかない。なかなか踏ん切りがつかなかったのだが、想いきりジャンプするには、何も持たない方が飛べるのは、道理である。

もともとそんなに所有するとか、物欲はお金に縁がなかったおかげで少ない。それよりも、ふラリ旅をするとか、本を買うとか、なにかよきものを見るとか、消えゆくものに、ほとんどのお小遣いを、(たった一つのわが体に投資する)いまも使っているので、私のフットワークはおかげさまでいまだに軽い。

このフットワークの軽さは、元気に動ける間は可能な限り、持続したいものだ。

話は変わる。出口治明という該博な知識を持たれておられる方の本を 、旅のお供に何冊か持参したのだが、新潮文庫で出ている【働き方の教科書】という本にいたく感銘を受けた。ワクワクと読み進んだ。難しいことが分かりやすくとにかくシンプルである。

目からうろこという言葉があるが、私にとってはまさにそのような本となった。内容は長くなるので割愛するが、この方のことは新聞で知る前に、図書館で世界史の本を書かれていて、あまりの博覧強記さに心底驚いたのだが、そのような本を書かれた方が、ライフネット生命のCEOであったことに、二重に驚かされた。

出口氏は、今や某大学の(招かれて)学長もされておられるほどの大人物だが、このような視野の広い方が、今の日本におられることはまさに私にとって救いである。

出口氏は60歳でライフネット生命を起業しておられる。悩んだ末、おこがましくも私も61歳で、シェイクスピア遊声塾を立ち上げた。月とスッポンというなかれ、何かを始めるのに、才能の多寡は関係なく、年齢もバリアフリーなのである。
好奇心は高貴心なり(W・シェイクスピア)

出口氏の御本は、わたくしごときを限りなく応援してくれる。氏の湧き出流豊かなる発想と、知恵の泉には、何度も唸ってしまった。

とにもかくにも氏は、ヒト・本・旅をこよなく愛する、ロマンティストでありながら、実証主義に重きを置く、リアリストでもある。努力を楽しめないものにはかなり厳しい。

振り子のように自由自在に、好奇心がカメレオンの眼のようにに広角に動く。私のように単細胞的なぼんくらとは出来がまるで違うのである。

ではあるが、氏の人間味あふるる言葉は、わがぼんくら頭にもいくばくは届き、ややもすると安きに流れ、こり固まりそうになるのをほぐしてくれる。

氏の本に出合わなかったら、断捨離はもっと先延ばしになっていたかと思う。思い立ったら吉日、捨てたら入ってくるのである。これからはひたすら身軽になり、見えないが、本質的に大切なものやヒトから、学ぶ時間を大切に生きることにする。

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