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2018-05-12

出口治明先生の御本で蒙が開かれる、春。

毎度毎度似たようなことを書き続けているような感じで、このような五十鈴川だよりを開いてくださる方が(コメントはなくとも)おられることに、どこか申し訳ない気がしながらも、今日もまた今日の一文がつづられる。

遊・遊。天邪鬼の私はそれをどこかで楽しんおり、そしてまたつづれる元気さがある今、ありがたく何かに向かって感謝している。

さて、今年に入って今日の写真に、本を随分アップしている。私は大学にゆかなかったし、世の中に出て食うのに忙しく、ほとんど真摯に学ぶということをしなかったせいで、いまだに無知であるということに関して、トラウマ的に悔いがある。学ぶことがこんなに愉しいとは。

思えば、これまでいやというほど、演劇学校ほかあらゆる人生の途上場面で、自分の無知さを思い知らされながらも、落ち着いて学ぼうとしなかった自分をどこかで悔いていたが、今ようやくこの歳になり、学べるということの有難さをが沁みるような日々を送らせてただいている。気づいた時から始めればいい、と出口治明先生はおっしゃっておられる。今があなたにとって一番若いのだと。

本を読んで、蒙が開かれるかのような感覚が、この歳になっても味わえるのは、何はともあれ、元気な体あればこそである。

何度も同じことを書いて気が引けるが、お許しを。私は本を読むのも字を書くのも、しゃべるのに比すれば、これが同じ自分かと思えるほどに遅い。

時折、仮に世の中がこのまま平和で、自分が健康寿命で男子の平均年齢まで生きたとして、残り何冊の本を読むことができるのであろうかと、考えたりもする。そうすると今現在健康に、まるで失われた時を求めて、読書の森に彷徨う老いの学び時間が、限りなく愛おしく思われるのである。

還暦を過ぎて 、人との交際時間や、お酒を飲んだりする時間、テレビを眺めたりする時間を、一気に減らしてきている。ろうそくの炎のように年々消えゆくわが命、だから愛するのである。

居ながらにして世界史が学べる、1400円、すごい安すぎる

そんなさなかに出遭った、出口治明先生の御本の数々は、限りなく今後の私の人生時間の過ごし方に、光明と勇気と希望を与える。

月とスッポン、能力の差は重々承知なれど、ヒトとの出会い、旅、本との出会いが、限りなく大切だと先生はおっしゃっておられる。まったく共感同意する。健康で文化的な生活とは?

これまでの人生をリセットするのは限りなく困難を伴うが、新しい人生時間を生きたいと思う私は、これまでお世話になった方々に不義理をすることになるかと思う。

出口先生にはお二人のお孫さんがおられるそうなのだが、お二人の顔を眺めていると、このままではいられない、何かしなければとの思いに突き動かされると、御本で述べておられる。

若いお母さんが安心して赤ちゃんが生める社会にするにはとの思いで、ライフネット生命の保険料をギリギリまで安くする方法を考えたともある。

ともあれ、日本の未来を 見据えて、多面的に実践(ここがすごい、並のインテリや数多の芸術家を凌駕するグローバルリテラシーの持ち主、視野の広さに圧倒される)しておられる稀な方。

そこがすごい、単なる旅好き、好事家的本好きとは一線を画す、経済界から出てきた、真の意味での知性の輝きの持ち主、その謙虚さがまたたまらない。

昨年から、アジア太平洋大学の学長を引き受けておられるが、このような方を学長に招く大学があることが素晴らしい。

限りある命、私も爪の垢でも学びたい。望晃くんの顔を眺めながら、おじじになった私は、自分に問うた。これ以上書くのは恥ずかしいので控える。





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