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2012-12-16

あまりにも物悲しいこの国の一人の民として思う

Mさんから3年前に頂いたミカンの苗木・初めて実をつけました
 

土曜日、休日早朝です。私は藤原新也さんのWMCATWALKの会員なので氏のブログはかかさず読んでいます。氏のトークはWMの読者でなくても読めるので、是非五十鈴川だよりを開いている方は読んでほしいと思わずにはいられない。

 

昨日の氏トークに、原発反対を公言し、俳優の仕事がなくなり、俳優を辞め、原発反対の活動に奔走し、この度東京都の8区から衆議院選挙に無所属で立候補した山本太郎さんのホームページアドレスが掲載されていたので、さきほど開いてその音声を聴いた。

 

なによりも驚いたのは、その応援演説にジュリーこと沢田研二さんが、見事な応援演説をしていたことだ。すごい聴衆が取り巻いて聴き入っている雰囲気が音声から伝わってきた。64歳のジュリーだって、選挙カーの上から訴えている。何かの大きな地殻変動が人間社会に起こりつつあり、そんな眼に見えない気配は、私ごとき凡夫にもひしひしと伝わってくるし、ひしひしと感じている。

 

地震や津波の、空恐ろしいまでの波動は、やはり人間の眼に見えない精神の襞にまでその波動が広がっているのだ。これほどまでの空前絶後の被災から、生きているものとして、何かを感じ表現しなければ、あまりにも物悲しい国の民と言わなければならない。

 

私は俳優としての山本太郎さんのことはほとんど知らないのだが、どのような形であれ、安全な道ではなく、意を決して何がしかのアクションを起こす、彼のような普通の感覚の人間が出てくることは必要なことで、あまりにも少なすぎるというのが、偽らざる私の実感である。

 

私も還暦を過ぎ、子育てもほぼめどがつき、ひとりのおじさんフリーターとして、思うことはごまめの歯ぎしりのように書いてゆく決意を固めているのだが、この国の芸術家や芸能者や、ありとあらゆる表現者たちの、原発に関して、身をていし勇気を持って発言し活動している人の少なさと、あまりの、意識の低さ、勇気の無さに、言葉の衰退、身体の衰退に失望してしまう。

 

山本さんも、家族や生活のことを考えると、素直に悩んだと述べられている。ごくごく立場の弱い一般庶民が悩むのは当然だ。がしかし、ことは命の問題だ。経済も何もかも命あっての未来なのだから、くれぐれも順番を間違えてはならないと思う。命と金を量りにかけてはいけない。

 

こんなにも壊れやすい日本列島で起こった、福島の原発事故の恐ろしさが、この期に及んでもまだ、身にしみないあまたのいろんな党の国会議員のなんという、魅力の無い(言語能力)声・顔には、正直絶望的になるのだが、山本太郎さんのような、自分自身の身体で物事を考えるナイーブな感性の方も出てきているので救われる。

 

放射能汚染がいまだ、続いている・福島の問題・あれやこれやが、まったく解決していないのに、再稼働。経済やお金のことに関することにしか、頭が回らない政治家や経済人達。安全な食べ物・水無くして、命をつなぐことは出来ないという、まさにそこを押さえずして、なにが経済発展かと、ちゃんちゃらおかしくなってくる。心の汚染が深刻な情況だ。

 

藤原新也さんも書いているが、明治の文豪、夏目漱石が三四郎のなかで、この国の行く末を案じている。(この国は滅ぶと)すごい文豪がいたものだ。添田唖蝉坊的感性を取り戻したい。

 

金にがんじがらめにされているのが、私を含めたほとんどの日本人の実情だが、人体の心の中まで、がんじがらめにされるのは、私はご免である。還暦を過ぎてなお元気なジュリーのような(どんな職業でも関係ない、心ある一人一人)日本人がわんさかいると信じたい。

1 件のコメント:

  1. ツイッターの仕組みがよくわからないのですが
    先日から 「山本太郎」さんとジュリーの情報が
    どんどん 入ってきました。
    「リツイート」の数が半端じゃないのかな。

    俳優としての「山本太郎」さん 大好きです。良作がたくさん
    あります。

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