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2022-11-06

来年の私の企画【多嘉良カナ】さんの応援依頼の一文を47通を投函した翌朝に想う。

 一昨日37通、昨日10通、計47通、一筆いれて来年の企画に向けて、私の企画への応援カンパの依頼のお願いの一文を送った。このような早い始動は記憶にない。だがわたしはゆったりと、おっとりと日々やれることを(あくまで足元の生活をしっかりと生きながら)やりながら、一歩一歩進みたい。

正直、もうこの年齢になると、大勢の集客を求めての企画はあまり望まない。岡山の中心部にRSK能楽堂ホールがすっかり私の心をとらえたのである。この能楽堂ホールの集客数は限られている。だからこのホールで企画したいアーティストをわたしは企画したいのである。私が企画するアーティストを、私が岡山に移住してからのこの30年間に出会え、応援してくださり、10年ぶりの、この春の突然の企画も、このかたたちの応援があればこそ企画が叶ったのである。

てが動く間は手でかきたい、縦に。

その事に対するありがたいという一念の感謝の思いが、今また再び来年に向けて、私の老いの体を活性化させているのは、まず間違いない。基本的に滅多なことではもうなかなか会えない年齢に達した同世代に向けて、おたがいに間接的なエールが送り会えるような企画が打ちたいのである。

だから、還暦以前のような企画はできないし、する気も起きない。もう十分に老いているし、その範囲で無理なく企画できる、ささやかな老い企画をこそ追求したいのである。そして今おもうことは、私より年上で、私にとって魅力的に生きておられる、そしてあまり世間では無名で(有名でももちろんかまわないが)私が強く惹かれるアーティストを企画したいのである。

なぜ企画するのか。私が元気になるからである。10年近く企画から遠ざかり、シェイクスピア作品の音読にかなりのエネルギーを注いでいたが、突然のコロナ渦で中断。個人的にちょっとした試練があったり、ウクライナでの戦争が勃発しなかったら、おそらく好好爺にはなったかもしれないが、企画を再びすることは、なかったかもしれない。

人生に、もしあのとき、ということがなかったら、何てことはどなたの人生にもきっと訪れているのだろう。私の人生もしかりである。ただ私の場合、若き日にかなりの時間を演劇を学び、打ち込んでいた時間が長かったことが、今となっては本当によかったと、しみじみ想うし、その学びの時間で体に叩き込まれた、経験がいまこの年齢で発酵するかのように活きてきて、現在の私を支えてくれているのは間違いない。

人生は一回こっきり、DVDのように再生不可能である。一言で言えば、演劇も一回こっきり、言わば2時間なり、長くて普通3時間のなかに、言わば人生がぎゆっと凝縮されているのが演劇なのである。このようなことを徒然打っていたら、もうずいぶん演劇を見ていない。

話はあちこちするが、今年は夏に下北沢の本多劇場で加藤健一さんの芝居を、なん十年ぶりかで見ることが叶った。元気なうちに再びシェイクスピア作品を舞台で見たくなってきた。チャンスがあったら、機会をつくって。そして企画と共に、松岡和子さんの新しい翻訳で、シェイクスピアの好きな作品音読を始めるつもりである。60歳代は小田島雄志訳、70歳代は松岡和子さんの翻訳でシェイクスピア作品を、新たに楽しんで学びつつ挑戦したいのである。企画とシェイクスピア作品音読は、自由自在に私のなかで背中合わせに繋がっている。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              

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