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2019-07-09

鳥取県琴浦町に住むM氏から宝石のようなアンケートが送られてきました、そして想う。

鳥取県の琴浦町に住む20数年来の知己、友人M氏から過分なお褒めの、こないだのロミオとジュリエットの発表会のアンケートが送られてきた。

氏は大阪に仕事があり、そこから岡山にやってきて発表会を観て、夕方の特急八雲で風のように琴浦町に帰ってゆかれた。

発表会を終えた後、会場でひさかたぶりに再会、遊声塾を立ち上げてからは会っていなかった。いきなり氏は私をはぐした。男にいきなりはぐされたのは初めてである。
字体には人格が出る、氏に時間を見つけて会いにゆくつもりだ。

わざわざこの日のためにやりくりし、鳥取からかけつけてきて来てくださった彼を、ロミオとジュリエットの発表会が失望させなかったことが、コトバ、態度、全身から感じられ、私の中で、名状しがたい喜びが湧き上がってきた。

あれから2週間、再び彼からびっくりしてしまうほどの、熱血漢の氏らしい文字が躍った表裏両面に書かれた一文が、送られてきたのである。あの会場ではぐされた時とはまた異なる嬉しさが初老男の躰にしみじみこみ上げてきたのである。

氏とは、岡山に来てたぶん数年経った頃、琴浦町で行われたイベントのパネラーとして招かれたのが最初の出会い。

氏は、私が中世夢が原で企画したアフリカ音楽などに度々足を運んでくださり、私が中世夢が原を辞した後も、切れずのご縁が続いていた。企画者からシェイクスピア作品を音読する側に転じたその後の現在の私を、きちんと確認、認識してくれたこと、そのことが私にはひときわうれしかったのである。

裏面にもびっしりと書かれている、生きた文字である。

下る人生を生き粋と、老いゆく渦中のささやかな取組み、歩みを、豊かな想像力と感性で きちんと受け止めてくださった発露のアンケート、このアンケートは私に勇気を与える。これからの遊声塾の確かな指針となる。(このまま塾生が表現する力を身につけてゆけばいい)

 話を変える。人は生涯にどれほどの真の友情をはぐくむことが 可能であろうか。心からあの方に会いたいと思える人が、ひとりでもあれば、それはきっと得難き幸福なことであると、私は考える。

五十鈴川だよりに記して、M氏にはこの場を借りて深く感謝を伝える。シェイクスピアのおかげで、塾生のおかげで、真の意味で私はこの上ないいい形で氏と再会を果たすことができた。友遠方より来たり、ありがたきかな。

1 件のコメント:

  1. 日高師と初めて出会ったのは、琴浦町にあるカウベルホールでの「全国音楽サミット」でのディベートに参加していただいた時です。過去の資料を紐解いてみましたが、何年かは不明でした。おそらく20数年前のことです。

    数名のディベータの方をお迎えしました。
    その方々は、高崎、兵庫などホールを持っておられる音楽関係の方でしたが、日高師は美星町の武家屋敷がある中世夢が原の職員というお立場でした。

    カウベルホールは、当時の農協が日本で初めて建てた音楽ホールで、NHKの技術者の設計でできた446名の当時西日本一と言われた小ホールでした。

    ディベートの内容は緊張しすぎて忘れましたが、日高師の「中世夢が原は、なんにもないところですが、なんでもできるんですよ」という発想が衝撃的でした。

    ないから何でもできるという発想は、その後私の改善のヒントにもなったほどのインパクトのあった格言でした。

    その他の人たちともしばらくは、交流が続きましたが、20数年も経ってもまだ続いているのは、師の清き心がとても魅力ではないかと思います。

    中世夢が原にも参りました。旧美星高校には、尺八の横山先生もおられました。

    表現は的確ではないかもしれませんが、師は飄々とされているにも真の通ったコンセプトというか拘りがありそうです。継がず離れずとても氣もちの良いお人柄です。

    毎年何通かの手紙をいただきます。独特な味のある一目でわかる個性的な文字です。アフリカ音楽の案内、今回のような劇の案内などを拝見しておりましたが、参加はできませんでした。

    それは2000年から18年間、一昨年までヨーロッパでコンサルタントの仕事をしており、なかなか日程があいませんでした。

    時差がとれなくなり、昨年からヨーロッパをやめて日本に特化することにしました。先般ようやく、シェークスピアの「ロメオとジュリエット」を観劇する機会を得ました。

    師は私と1つ違いでおられますが、元氣元氣!凄いと感じました。

    舞台の終わった後、嬉しさのあまりハグをしてしまいましたが、師はびっくり仰天。しかも男性空で実にショックのようらしかったと後の五十鈴川だよりに出てました。

    ヨーロッパでは当たり前でしたので、思わずでてしまったようです。

    皆さんの朗読のようですが、私には舞台でさも動いて演技しているかのようでした。上手い落語家は、一人何役もこなし、しかも座布団から逸脱せずに言葉だけで聞き手にその場面を想像させます。

    今回もそのように頭の中では、皆さんが舞台というよりイタリアのヴェローナで演じているかのようでした。仕事でこのヴェローナ近くに2年ほど通っていましたので、余計に感じました。素晴らしかったです。

    次回の講演がわかれば、日程調整して馳せ参じたいと思います。
    また感動を与えてくださいませ。

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