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2017-01-11

最近出会った珠玉の御本、篠田桃紅著【人生は一本の線】

一昨日あたりからお正月気分も抜け、今夜からは遊声塾のレッスンが始まる朝である。

いっとき中断していたインタビュー本の推敲も、今年5月の出版に向けて緩やかに再開、この本の要所要所に、私が中世夢が原で主に企画したポスターや、写真を入れることになり、これからしばらく時間を見つけて、膨大な写真のなかから選ぶという煩雑な作業をすることになった。
 
私みたいな横着で、生来の日向人(ラテン的気質が多分に在る)は整理したり、取捨選択がほとほと苦手で、なかなかにはかゆかないのですが、数日前から時間を作って取り組んでいる。

こんなことでもないと、なかなか本腰を入れて取捨選択整理整頓はできないので、この際節目の年でもあるし、前に進むために、過去の(もうすでに時効となった)手紙やはがき、名刺、アンケートほかの、雑多な企画に関する資料なども思い切って処分することにした。

見入ったりしていると、ついつい時間が過ぎるので、エイッとばかり目をつぶって、私から離れて行ってもらうことにした。

過去は過去、いま今日という日をいかに生きるかということが、やはり一番肝要なことである、と思うからだ。現時点で、どうしても捨てられないものだけを残して、という気持ちで遅々とではあるが、進めている。

そんな中、わずかだが劇団シェイクスピアシアター時代の、今となっては貴重な写真やパンフレットなんかも思いもかけず出てきたりして、あの無我夢中の青春時代があればこそ今があるのだと思い知る。

とにもかくにも、思いもかけないインタビュー本を作る5人のなかの一人にお声掛けしてもらったおかげで、なにがしかの私のこれまでの人生のお恥ずかしき歩みと、 企画者としての仕事がいくばくか形として残るのだから、ここはひとつ頭のスイッチを入れ替えて頑張ろうと、動いている。

面白いものだ、動いていると動きが動きを呼び、意識の流れがスムースになってきて、このように気分転換にブログでも書こうという気になるのだから、我ながらいい加減不思議なものだ。

そのような年末年始の暮らしの中で、シェイクスピア以外、趣味、楽しみとしての読み物 の中で、もっとも感銘を受けた本が、104歳で現役の日本画家【篠田桃紅】さんの【人生は一本の線】という御本。


たまたま図書館で目にし、妻も感銘しすぐに買った。今手元にある。すぐに読めるが、すこしでも理解するためには、おそらく一生かかるだろう。

全部書き写したいほど、珠玉の言葉が目に入る。今朝は御本の中の一編だけ書き写す。

【道草】    なにが大切かということ        を 常に探しながら生き        ていると、
        
        それは目標を決める生き方ではなくて、とらわれない生き方だと思う。

        横にいいものがったら、ちょっと寄った方がいいですよ。道草は大切です。

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