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2023-01-07

1月7日、【夏の夜の夢】の長台詞の筆写を終えた朝に想う。

 すべてをリセット。ノートを見れば昨年の11月29日から、シェイクスピア作品のハムレットから長い台詞の筆写を始めている。終えたのが12月7日、次に取り組んだのがオセローで、始めたのが12月8日、終えたのが12月17日、次が十二夜、始めたのが12月17日で終えたのが12月20日、次が間違いの喜劇、12月21日に開始12月25日に終え、次が夏の夜の夢、開始が12月25日、年末年始5日ほどお休みし、1月3日から始めそして今朝、終える事ができた。

長い台詞だけにせよ、お正月をはさみ一月半足らずで5作品も、筆写できるとはつゆほども思わなかった、一月に2作品もできればというくらいの、軽い気持ちで始めたのである。だが、書き進むにつれ、体が喜んでくるのがわかり、次々に今やらねばとのおもいが、わいてきたのである。結果想像以上に、いまだ腕が動くことが確認できたので、急がずはやらず、楽しみつつ他のこともやりながら、月に2作品くらいのペースで、今年中に歴史劇以外の、残り20作品を一応目標に筆写したいと、年頭にあたって想う朝である。

たまたま手にした素晴らしい対談

余っていたノートの余白に筆写していたのだが、間違いの喜劇の途中から、決まったノートに筆写することにした。正直、このような晩年時間の過ごし方を見つけられたことで、何やらより深い、一人での静かな時間の過ごし方の核ができたかのような感じが今している。70歳代の過ごし方の核が。

ちなみに、夏の夜の夢では、70ヶ所の長い台詞を筆写している。間違いの喜劇の幕開きの長台詞等は、一ヶ所で70行にも及ぶので、せっかちな私がよくも続けられている。やはり私はシェイクスピアの創造した登場人物の台詞が好きだから続けられるのだと、得心している。

好きな登場人物の台詞だけではなく、まんべんなく長い台詞を筆写しているし、小さな声でぶつぶついいながらなので、また音読とは異なる楽しみ時間が、新たに私の生活に加わった、見つけられた喜びである。

筆写しながら、松岡和子先生の翻訳の特筆すべき良い点は、読み進めながらその場で脚注が読めることである。時おり原文も声に出して音読できるのが、実に楽しい。高校生に帰ったかのように遊べる。人には見せられない老いてもの姿である。

誤解を恐れずに打てば、もうすぐ71才になる私、摂理に逆らう愚だけはご勘弁こうむりたい。あくまで自分の生理に忠実に、体の声が喜ぶことにのみ可能な範囲での時間を過ごしたいのである。やがては声も筆写もできなくなる、その日を見据え、今一番やりたいこと、やれることを、やれる仲間と過ごしたい。(のである)


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