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2016-04-05

S氏K氏と竹韻庵で初老男の春の小宴会を満喫。

昨日午後S氏のお招きで、私の個人朗読会に駆け付けてくれた親友と3人でお昼から夕方まで、竹韻庵タイムを過ごさせていただいた。

新緑とお花見の小宴会は、S氏の心づくしでまさに日本に生まれてよかったと心から癒されるひと時となり、この一週間の疲れが気持ちよく抜けていった。

小さき庵のベランダでまずは抹茶をいただく。つづいて獅子鍋、材料の野菜はすべて竹韻庵で採れた野菜、九条ネギ、玉ねぎの青い部分、ブロッコリー、春菊、セロリ。あと市販のなめこやまいたけが加わり、最後にホタテ。

すべて事前に段取り、家でS氏が刻んで持参してくれていた。氏は山に登るのでコッヘルはじめ、山での食事道具一式で手早く湯を沸かし、シシ肉を入れすぐに宴会は 始まった。

都会暮らしのわが友K氏は野趣あふるるおもてなしに、頬が緩み全身が弛緩し幸せそうに、すべてをうまいうまいとほうばっていた。かくいう私も舌鼓を何度打ち鳴らしたことか。

自然の中で育った私は、野外の中では細胞が生き返る。まさに自然とわが体はつながっているので格別なのだ。ましてほとんどは自分で育てた野菜。現代社会においてこれ以上の贅沢は私にはない。

どんなレストランやに行っても、これ以上のおいしさは味わえないだろう。季節も最高、山里での久しぶりの友との語らい、お金ではなくおもてなしの心遣い、あらゆる何かが絶妙の タイミングでマッチしないとまず無理である。

最後、スープでうどんをいただき、フルコースは完了。ああそして最後にコーヒーで締めた。とここまで書いて肝心なことをかくのを忘れていた。

ひとしきりおなかが満たされた中休み、S氏が小さなタケノコを 掘ってきたので、我々もしばしタケノコ堀に興じて私が2本K氏も一本掘り当てた。大地の恵みを体で体感するとやはりまっとうな感覚が生まれるのだ。

さっそく火をおこし焼いて食べた。 9割以上地中に在るタケノコを掘ってすぐに焼いて食べたのは生まれて初めてのこと。私もK氏もそのおいしさには絶句、ほんの少し食べられればいいのだ。

S氏はお酒が飲めないのだが、わたしとK 氏は程よく気持ちよく童心に還って、大吟醸がするすると肺腑に沁みた。愉しいj間は瞬く間に過ぎ、気持ちのいい友人たちとの語らいですっかり発表会の疲れもどこへやらとんで行ってしまった。

S氏のおもてなしに対して、心からの感謝を五十鈴川だよりに記しておきたい。往復夜行バスで駆けつけてくれたわが良き友を岡山駅で見送った。二人の友のおかげで何かこころから慰労された。

亡き父が繰り返しともを大切にせよといっていたが、利害のない肝心な時にきちんとそばにいてくれ、遠くから思い至れる友は、たまたま人生を共に歩める同性の相棒、宝である。

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