2月末のこの二日間は、4月30日のハレノワでのスパイラルアームズ公演に向けて、フライヤーの詰めのメールのやり取りがN氏と私との間で頻繁に行われ、日が変わ直前まで、N氏の推敲が繰り返された末、フライヤー決定稿が出来た。N氏から楽しく刺激を受けた。
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大地にねっころがるノア |
数日中にフライヤーが手元に届くその日が、今か今かと待ち遠しいが何はともあれ、これで4月30日のハレノワでのスパイラルアームズの公演に向けて、月も変わり新たな気持ちで向かえるので、正直かなりくたびれてはいるのだが、嫌な疲れではまったくない。
きっと年齢的なところからくる疲れなのだと、自分ではおもうものの、不思議とよく眠れるし、朝になるとこうやって五十鈴川だよりを打ちたくなるのだから、その気持ちが動く間は企画ができると自分に言い聞かせている。
ところで、フライヤーの完成を我が事のように喜んで早速私やNさんにメールをくれたのが、スパイラルアームズ岡山公演支援者の静かで熱き情熱の持ち主、瀬政さんである。色々打ちたいことがこの一週間立て続けに起こっているのだが、一番新しい瀬政さんのことから打っておく。
今回の企画、無名のスパイラルアームズを引き受けるにあたっては、経済的な支援もさることながら、まずはこれまでの私の人生で出会えた、得難い仲間にお声かけし、その仲間たちと共に、この公演を成功に導きながら、仲間とのこれからの関係性を、一段と深めてゆくための、千載一遇の好機到来と考えることにし、アクションを起こしたのだが、結果思いもよらぬことが次々と出来している。
昨日私は瀬政さんに(瀬政さんはすでに多額のカンパをしてくださっている)チケットは何枚位必要かと、仲間として軽く打診したのだが、なんとカンパ(カンパは自由に使って欲しいといわれた、そうさせていただく)とは別に10枚確保して置いて欲しいとのメールがきた。
これまでの交友で、彼が10枚もチケットを必要としたことは記憶にないので、正直私は驚きを隠せなかったのだが、その事以上に私を驚かせたのは、氏が自分も私のようにチケットを行商行脚すると、書かれていたからである。
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蒜山でお地蔵さまになった瀬政さん |
心強いという以外ないではないか。よもやまさかこのような人工知能AIが全世界を闊歩し、人心に便利で快適、人が人として動く楽しみすらコントロールしようとしている時代に、私と同じように、リアカーで手作り野菜を販売するかのように、チケット行商行脚する仲間が現れるとは。愉快である。
人間とはまったく計り知れない。シェイクスピアは自分という器は、自分では時にどうしようもないコントロールできない感情におそわれると、登場人物に言わせているが、まさに昨年からのシェイクスピア作品の音読への参加といい、瀬政さんは私を驚かせ続けている。
清水の舞台から飛び降りるという言葉がある。身を捨ててこそ浮かぶ背もあれ、とも言う。さすがキリマンジャロに登頂したこともあるご仁、伊達ではないと今回知らされている。人は長年の交友でもわからない奥深さを(時に自分でも自覚していない)秘めていることを痛感する。今回、仲間としての瀬政さんからは特にその事を感じている。
情熱の根拠は人それぞれである。余人にはうかがい知れない、多くの人間が普通関知しないような事柄に、時に敏感に反応する。今回支援カンパを振り込んでくださったかたがたは、そのような尊い感覚の持ち主である、無私の人ばかりである。スパイラルアームズを引き受けることなくして、このような稀な本質的な再会、新たな新鮮な高齢者再出発、出会いはなかったであろう。
そのようなあれやこれやをおもうとき、ただもくもくと🦏さいのように歩めと言う言葉が浮かぶ。歩き始めた幼児が無心でただ歩くように、老いてはいるが私もまだ歩ける。瀬政さんと行商行脚を楽しみたい。
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