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2019-08-12

市民手作りの映画に初めて出演しました、そして想う。

映画の撮影は生徒の夏休みから始まっているが、昨日初めて私の出番のシーンの撮影が、邑久町のとある場所で行われた。私一人のシーンも含め3シーン、教頭先生役での相手との絡みを午前中、約一時間半で撮り終えることができた。私を含め男二人と女性ひとり、3人での撮影だったので、きわめてスムーズに撮影ができた。

機材がデジタルなので、今や映画は信じられないくらいの速さで撮影が進むのである。台本を手にしたのが7月はじめ、昨日が初めての本番撮影、映画での演技と舞台での演技はまるで、といってもいいほど異なる。

若き日、何回か映画やテレビに脇役で出演したことがあるだけ、40年近くカメラの前でセリフを言ったことがなく、ほとんど初体験のようなものであったが、この6年毎年遊声塾の発表会のおかげで、人様の前で声を出していた経験が大いに役に立った、気持ちよく集中して撮影に臨めた。

蒙が開かれる視点が次々に、夏バテできない。
可能な範囲でシナリオを読みこみ、台詞を体に刷り込み、あとは体をカメラの前にさらし、監督の指示した通りに動き、声を出すだけである。コトバにすればこれだけであるが、何事もやはり難しいのである。

でも何というのだろう、歳を食って面の皮が厚くなったせいなのだと思うが、若い時のようにはおたおたしなくなった。まな板の上の鯉とまではいかないが、胎が少しは座ってきたのである。

ともあれ、少人数でのシーンからスタート、台詞は多くはないのだが、あと4~5回重要なシーンの撮影があり、次の撮影は9月16日なので、折々香原教頭先生役に近づいてゆくために、微力を尽くしたいと思う。

いくばくかチームの雰囲気というか、監督の人柄も感じられたし、とにもかくにも一回目を終えたことで、次回の撮影がとても楽しみになってきた私である。遊声塾を始めなければ、おそらくこういう晩年時間は私の人生には訪れなかったであろうから、運の流れというしかない。

老いてゆく中で、体の中に新しい体験、真剣な時間がたまさかやってくる。うかうかしていられない緊張感にいかに耐えられるか、細い体を引きずりながら、夏バテしないように乗り切らねば。今日は完全オフ、お盆休みである。


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