東京では桜も開花、これから日本列島は、さくらさくらの春爛漫へと向かう。この歳になると柄にもなく、あと何回桜が愛でられるかという、ちょっとセンチな気分にもなるから、今春も、あちらこちらでそっと気楽に、桜を愛でたいと思う。
ところで昨日横長の箱が送られてきたので、何かと思って開けてみると、なんとそれは野菜のウドであった。送り主は栃木県の那須塩原に住む34年来の友人I氏。氏は獣医師である。
氏とは富良野塾、開塾の前年の夏、北の国からの撮影で使われた丸太小屋で 、私が一週間近く電気もガスもない暮らしをしていたところに、当時北大生であった氏が訪ねてきて以来のお付き合い。
めったに会うことがお互いかなわないのだが、何かの折にふと思い出すし、おととし大槌に行った際には、久しぶりに再会し、二人で那須塩原温泉郷で(川が望める露天風呂で最高でした)旧交を温めた。
朋遠方より来たりまた楽しからずや、なんてことを言うが、まさにたまに会うからこそ、愉しい。そしてお互い健康で、充実した暮らしをしていての再会というものこそが、本当にいいのだ。たまさかの非日常的再会。
この年齢で、青春時代のあれやこれやを思い出し、語り合える 友なんてのは同時代を生きたればこその、嘉禄というほかはない。
そのような友人が日本列島の各地に10人以上いるというのは、まさに人生の宝であるということを実感する。これらの友人とは、一生の交友をと願わずにはいられない。
わけてもうれしかったのは、愉快なお手紙が、氏らしいおおらかな文字で書かれ同封してあり、過分なお褒めの言葉が記されていたことである。
これまでの人生で、そうほめられたことのない私は(不徳の致すところです)素直にうれしかった。いくつになっても、やはり褒められるのはうれしい。
遊声塾の発表会を間近に控え、さすがに落ち着いて ブログを書けるような気分ではないのだが、あえて忙中閑あり、I氏のにやりと笑う姿やしぐさを思い浮かべながら、五十鈴川だよりは静かに流れる。
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