どういうわけであろうか、今年になってずいぶんと、五十鈴川だよりに以前にもまして勤しみたい自分がいるが、流れるように流れる五十鈴川である。
細宇納間のあの集落のたたずまい、わけても日高ご夫妻が暮らしていらっしゃる、あの私にとってのご先祖の 何かが、私に老いらくの元気をもたらしているのは、どこか目には見えない何かが後押ししているとしか思えない。
さていつものように、忽然と話は変わる。昨日午後雨上がりの夕方、遊読輪読会のPRのため、チラシを配布に岡山市内のギャラリーやチラシを置いてくださるようなカフェなどに、飛び込みで動いたのだがおおよそ一時間で、150枚ほどのチラシがはけた。
チラシを自ら配布するなんてことは6年ぶりくらいなのだが、かって何十年もやった経験を、やはり体が覚えていて、ありがたいことにこれはと思うお店すべてが、好意的にいいですよ、と置いてくださった。
で帰ろうと、車を置いたパーキングに向かって歩いていると、向こうから自転車に乗った見覚えのある顔が。向こうも気づいて、やあと相成ったのだが、この方のことはいつの日にか時間をとってゆっくり書きたいのだが、今日は簡潔に。
この方は、昨年私のことが掲載されたA新聞を勤め上げ、その傍ら英語を大学で非常勤講師をなさったりしていた博識な方で、シェイクスピアを原文で読み、もちろんシェイクスピアが大好きな、お年は私より一回り以上上の方。(おそらく80の坂を超えていらっしゃる)
ともかく私の記事を読み突然電話を下さり、 お近くに住んでおられたこともあって、自転車で天神山に、私のレッスンを見学に来られた方だったのである。(私は誰が来ようとなりふり構わずレッスンはする)
突然いただいたローレンスオリビエのヘンリー5世のDVD・素晴らしい |
あれ以来、この方のことが気にはなっていて、なかなか再会がかなわなかったのだが先日ようやく、短い時間ではあったのだが(それでも一時間以上)再会を果たし話が盛り上がり、ちか直またゆっくりと語り合いましょうと、別れて間もない路上再再会となったのである。
この方は、私のやっている翻訳シェイクスピアの塾のことを過分に評価してくださり、恐縮至極の体ではあるのだが、人間(特に私は)やはり褒められるとうれしいもの、そういったことも影響しているのだろう、塾と並行して遊読輪読会なんてことを始めるのも 。
ともあれ、近直一献とお約束してお別れしたのだが、シェイクスピアの塾などに、情熱を傾けている、初老の私の生活のことなどまで心配してくださり、大陸引揚者(私の父が引揚者なので、私は引揚者の方に強いシンパシーを持つ)でもある苦労人大先輩は、夕飯時間、奥様が待っているからと、夕闇の迫る雑踏の中悠然と自転車で去っていったのである。
人との出会いとは 奇妙奇天烈というほかはない。何せ話し方に人生が詰まっている、味がある。この方との縁を大切にしたい。
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