昨日午前10時半、葉君とのお別れでお爺はちょっと胸がきゅんとなったが、でもまた会える。その足で吉祥寺へ。井の頭線、JRと乗り継いで恵比寿に。荷物を東京都写真美術館の無料のコインロッカーに預け、金子兜太さんのドキュメンタリーフィルムのチケットを先ず求め、再び恵比寿駅界隈に戻り昼食に手頃なお店を探す。すぐにピーンと来るお店を発見、名前は鶴亀、手作り餃子がメインのお店。私が二人目のお客、メニューをみると目移りしそうな品々の数々が目に入ったが、とりあえず餃子大中小の定食の中から、大きさ中の餃子定食を頼んだ。
暫し待つこと10分、定食が運ばれてきた。観て驚いた、なんと餃子が14個ものっている。スープもこってり中華風がお湯のみにいっぱい。漬物大根の醤油漬けも手作り。ご飯もキラキラ輝いている。大当たりのお店であった。餃子もサイコーに美味しかった。今回は餃子のみであったが、私は必ず恵比寿に来たらこのお店に来ることに決めた。
昨夜マンションから眺めた調布の花火 |
映画は3日連続午後1時20分から。俳句に生涯を生きた金子兜太(98才で逝去)氏のドキュメント、清々しい生き方というしかない、豪放磊落さに打たれた。3日連続、陳腐な言葉しか浮かばないが、来て観ることができたことことの幸運を、私はしっかりと確認した。
今回の小さな旅は、これから後の私の人生時間の過ごし方に、決定的な影響を与えてくれそうである。この3本のドキュメンタリーは折々私の脳裏に住み着いて、気力を注入し勇気を与えてくれるに違いない。観終えて河村厚徳監督にお目にかかることができ、共に写真をとることができた。
東京都写真美術館を後にし荷物を抱え、山手線で新宿に京王線に乗り換え、午後4時過ぎに長女の稲城のマンションに着いた。夕飯前、娘と孫の未彩とわずかな時間お散歩。好奇心満々の未彩は一時も目が話せない。爺ばか、女の子変身する未来が楽しみ。(望晃、葉はもちろん)
午後7時、長女家族全員と私で(ノアはちょっと熱があって早めに休んだ)夕食、レイさんがどこかで買ってきた大きいメインのホッケの塩焼きが抜群に美味しく、私が実をほぐしたら、一歳の未彩もガシガシとほうばっていた。大きな魚をみんなでいただくという、慎ましくも豊かな団らん夕食風景を次女、長女二組の家族と共に私はこの小さな旅で堪能している。
そして想う。幸福とは平凡な生活のなかに非凡を見つけられるか、感じられるのかの中にこそあるのだと。夕食後子供たちが床につき、午後8時過ぎからレイさん娘と3人でよもやま話をする。言葉、方言についてのお話、私の若い頃の失敗談、演劇学校に夢を抱いて入ってはみたものの、自分の言葉、方言でいやという苦労を味わい、自分のアイデンティティーの危機におちいり、自分とは何かを嫌でも考えざるを得なかったことなど、ふだんあまりお話ししない話題を長女夫婦とできて、私としては嬉しかった。
それにしても娘が異国の言葉、母語が異なる男性をパートナーに選んだことで、嫌でも実存的に、言葉をあやつってお互いの関係性を深め、その尊厳を日々確認しながら生活することの、できることの苦楽をいきることは、きっと素晴らしいことだと私は教えられている。
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