明後日から小さな旅に出るので、今日は準備と急遽吊るし柿を剥く作業のため、労働はお休みした。昨日共に働くkさんから、おもいもかけぬ沢山の干し柿用の西条柿をいただいたからである。毎年のように氏は干し柿用の西条柿をくださるのだが、今年は大豊作とのことで、なんと100個以上くださったのである。
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吊るし柿、冬の到来、想う秋。 |
旅に出る前に吊るさないと、あっという間に熟してしまうので、昨日の午後と今朝頑張って先ほど吊るし終えたところである。一口に100個もの渋柿を剥くという作業は、やってみたものでないと、わからない根気のいる作業なのである。
私が日本の秋の風物詩といえる吊るし柿に魅入られるようになったのは、秋になると働いていた中世夢が原の武士の屋敷の縁側に、毎年のように100個位はつるしていたからである。あれ以来100個もの柿を剥いたことはないのだが、十数年ぶりに、一気に剥いたのだが、くたびれたものの、吊るし終え、えもいえぬ充実感におそわれている。一句、(干し柿を、剥く手くたびれ、日が暮れる)。
剥いたのは私だが、妻が干す作業をてつだってくれた。私一人ではこんなにも早くは、到底むりだったろう。この数日で季節が一気に進み、柿は絶妙のタイミングで我が家に、届いたのだが、柿を収穫し吊るすための枝を剪定して残してくださったkさんの手間を思うと、、、。有難い秋のビッグサプライズとして、五十鈴川だよりにどうして打っておかねばとの気持ちがわいてきたのである。一句、(渋柿を、届けきし友、有り難し)
Kさんとはこの丸三年の労働仲間である。付かず離れずの良い距離感での交友が持続している。先日の猪風来さんのイベントでも奥様共々ボランティアしてくださり、私のやることを側面的にサポートしてくださっている、得難い方である。
現代という世知辛いご時世に、共に働きながら、細やかな晩年老齢関係性が持続している、その事ひとつとっても、私にはそうはあり得ない出来事なのである。これまでの人生では出会ったことのない実直寡黙誠実なお人柄である。私の人生では初めてのことなのである。だからこそ、最晩年を共有する身近な仲間であるk氏との関係性を、ことのほか大切にしたいのである。
ともあれ、五十鈴川は、久しくとどまりたるためしなし、濁りたくはない。動的平衡を保つために、絶えず変化変容する、本質的に大事な事を大切にするためにも。善き距離感で時おり手の届く、風通しのよい関係性を氏とは大切にしたい、と念っている。
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