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2019-07-16

おじじは望晃くんの成長をしっかりと見届けることができた、小さな東京物語スケッチ。

4日ぶりの五十鈴川だより、12日午後次女の住む千歳烏山のマンションについて、妻と娘と3人で久しぶりの語らいの一時を持ち、午後4時過ぎ、早めに仕事を終えたレイ君と同じ京王線で乗り合わせ、長女の働く京王多摩センターに在る保育園に向かい、17時からの望晃くんのお楽しみ会に仕事を終えた娘とレイさん、我々夫婦も参加した。おおよそ半年以上あっていなかった夏の甚兵衛の衣裳を着た望晃くんといきなり対面した。

立派に歩いている姿に見惚れてしまった。これ以上書くと爺バカのそしりを受けるので止すが、あまりの成長の速さに、正直ドギマギ、驚いた。いまどきの都市環境の中でも、これは手前みそではなく両親の育て方にくみするものが大きいことを直覚した。愛情がたっぷりと注がれている子供は、どこか泰然自若、素直である。

抱っこしたが、重くなっていて細腕の私には正直すぐに腕がだるくなるのだが、幸い歩くことが大好きなノア君なので大いに助かる。ともあれひっきりなしに両親のどちらかが話しかけるので、(それもドイツ語と日本語で)この分では言葉を見つけてゆくのもきっと早いに違いない、すでにパパママとしゃべる。

赤ちゃんは、自分で自分の世界を見つけてゆくのだと思う。親はそのために可能な限りの無私の愛情を注ぐのだろう。そういう意味では爺バカではなく、レイさんと娘を観ていると、本当に頭が下がるほどの愛情を注いでいる。いい意味での親ばか。この親元にやってきたノア君は幸福である、と何度も思わされた。

その日は、次女も参加しお寿司のテイクアウトほかで、稲城の娘たちの新しい住居で夕飯、主役はもちろんノア君。両親手作りの夕飯はすべて平らげる健啖ぶり、その食欲にビックリ、あきらかにこれはレイ君の血をひいていると感じた。

好物のバナナなどメインディッシュの後に、別腹で軽く一本食べるのであるから、大人ななみ、一番驚いたのは納豆をどんどん食べることである。赤ちゃんであんなにおいしそうに、納豆を食べるノア君恐るべしである。

これ以上書くとひきも切らないので、爺バカ観察驚き事はよすが、早い話、初孫は私を十二分に驚かし続けたこと、だけはきちんと記しておきたい。

よく13日は、次女の婚約者は参加できなかったが、全員で上野動物園に朝から行って午後まで過ごし、午後2時過ぎから各自フリータイム。私は新宿でガラスの城という映画を見て、夕方6時過ぎ稲城の戻り、ノア共々夕飯、妻と娘がすべて整えてくれていた 。

ノア君の夕飯、お風呂、就寝時間すべてきちんと決まっていて、その通りに過不足なくしつけられている、レイさんのドイツ式子育て方には、何度も目をみはらせられている。

ノア君が寝入り、全員お風呂に入ってから就寝タイムまで、親子での語らいタイム。レイさんも話好きなので、次から次から話題が途切れず、私はレイさんが注ぐ日本酒ですっかりいい気分で二日目の夜を終えた。

14日、次女の旦那さんになる周さんも参加、つまり家族全員で 横浜の八景島に在る水族館に行った。朝八時過ぎ出発、もどってきたのが午後五時前。私は全日の上野動物園も、横浜の水族館もゆくのは初めて、多分一人では決して行くことはなかったであろう思わぬ観光スポットでの二日間をノア君のおかげで楽しむことができた。

娘たちが小さいころに、何回かこのような場所におもむいたが、久しくこのような人混みを経験していなかったので、人混みの苦手な私としては、たまさかの苦行的行脚でもあった感は否めないが、ノア君にしてみれば、動物園、水族館で観た生き物たちは、本の中に出てくる登場人物が生で見、接することができたのであるから、興奮しないわけがない。

とまれ、その夜は私も周さんも夕飯づくりに参加、(レイ君は行きも帰りもドライバー、我々が料理している間に、レンタカーを返しに行った)メイン料理はエビフライとチンジャオロースー。周さんがエビの皮をむき、私が衣をつけ、何と油で揚げるところまできちんとできた。
ノア君に本を読んであげる妻、本が大好きなのである。

妻と娘がそのほかの手料理をサラダ他、手早く作った。その間次女がノア君のお相手。あっという間に夕飯が整い、全員でおいしく愉しく、共通の水族館の話題で盛り上がって、ほとんどのお料理をおいしく平らげた。

夕飯の後片付けもみんなでてきぱきと済ませ、疲れたノア君がいつもの時間に休んだ後は大人の時間、レイ君がチェコ製のカードゲームを、二人の娘夫婦、我々夫婦6名で楽しんだ。とても想像力を駆使するゲームで、珍しく私も興奮愉しい家族時間を過ごすことができた、一期一会の素的な夜を過ごせたことを、きちんと書いておきたい。

二人の娘のおかげで、私には過ぎた思いやりのある義理の息子がまたまた一人、この夏に加わった。 その家宝をもまた、きちんと記しておきたい。忘れてしまわないうちに、上京つれづれスケッチを、何とか記すことができた。

 寄る年波と共に、メガポリスは正直苦手なのだが、ノア君の成長だけはささやかに見守るためだけであれ、可能な範囲で上京したいと思う。家族を通して、今という時代の移り変わりをできるだけ体感できるおじじを目指したいと、殊勝に考える初老男である。



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