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2026-06-10

雨のなか、猪風来美術館のまわりの草刈りを、Kさんと共にやれたことの幸堪を五十鈴川だよりに打つ朝。

 いかにも梅雨らしい天気が続いていたが、今日は梅雨の晴れ間が拝めるらしい。さて、3日前の日曜日、猪風来美術館で午後トークイベントがあり、ゆく機会が限られているので共に働いているKさんと午前中雨のなか草刈りをした。春の野焼き以来のコンビでの草刈り。

まさか雨のなかでの草刈りをすることになろうとは思いもしなかった。そもそもそも、Kさんは晴れていたら(農家なので、麦の収穫)行けないとのことで、私も一人では危ないし、当初草刈りをする予定ではなかったのだが、予報では雨なので、Kさんが雨なら行って草刈りをしようと、彼の方から申したのである。

彼の方からの申し出に、私も一気に草刈りをやる気になった。まさか彼の方から、草刈りをやりましょうと言われるとは思いもしなかったので、一言でいえば感動したのである。斜面のきつい同じ場所を二人で刈ったのだが、この場所は一人では危険である。Kさんとでなければ私は決してやらない。

自然の神秘に打たれる。

Kさんとは、今私が働いているところで丸四年共に働いている。普段の付き合いはほとんどない。がこの四年、私の企画を含め、いろいろ煩雑な私の手では余る雑事の一切合切を、嫌な顔ひとつせず、引き受けてくださる、寡黙だが要所要所抜かりがない。時折キラリユーモアもある。得難い方である。

当日の二人の行動記録を五十鈴川だよりに打っておく。朝6時半Kさんが我が家に(彼の家から20分)、荷物を彼の車に積みこみ出発、2号線バイパスから岡山空港のほうに、吉備中央町から高梁を抜け(高梁で蕎麦屋の営業時間を確認)、法曽に9時前についた。雨の中、即草刈りに。二度めとはいえ雨なので、足元を確認しながら慎重に刈った。

とはいえ、春に一度刈った場所なので、想像したよりもさほど草、笹が伸びておらず順調に作業をすることができた。ほぼ一時間やると燃料がきれる。補充休憩する。その時、猪風来さんから、生まれて初めてモリ青ガエルの巣を教えて貰った。感動した。猛烈に孫のノアに見せてやりたくなった。

続いて第二ラウンド開始、二人でほぼ斜面を刈り終えることができた。濡れた衣類を全て着かえ、サッパリしてふたりで高梁の蕎麦屋でお昼(Kさんの言葉に甘え、運転をしない私はビールの中瓶を飲んだ。その美味しさは格別だった)をして、午後一時半からのトークイベントに参加、午後三時前猪風来美術館をあとにした。午後五時我が家に着いた。

春と先日、職場以外、猪風来美術館でKさんと共に草刈りをしようとは思いもしなかった。嬉しいという以外ない、想定外のサプライズである。歳を重ね、元気に動ける体の、有り難さはこればかりは歳を重ねたものでないと、実感としてはわからないであろう。その時間を普段週に二回、職場で共有し、仕事以外、何よりも猪風来美術館の斜面を二人して刈れたことの、雨の日の思い出は、水滴のようにきらきらと私の内面で輝く。

翌日月曜日、(Kさんは火曜日と木曜日、私は月、火、木、金)一人で働いていた。午後から雨が降ってきた。倉庫から離れた場所にいたので、そのまま一時間雨のなかで、このところはまっている草取り作業を続けた。二人での斜面草刈りを何度も思い出した。K氏と、この時代の片隅で、このような滅多にない人間草刈りを、共に気持ちよくやれた事の幸堪を(共にケガもせず)、五十鈴川だよりに打たずにはいられない。

そして思う、猪風来美術館の草刈りを、K氏と共にこれからもやれることを、私は願っている。そしてKさんと、一年でも長く共に体を動かし働き、草刈りが出来なくなるまでの時間を共有したいと願っている。


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