父は2000年に亡くなったので、来年は20周年である。父亡きあと、そして私が近年歳を重ねるにつけて、宇納間や高千穂、北方、高城、等々父親との思い出の地を帰省の度に、ドライブ散策探訪 をくりかえしていて、なかでも宇納間はこの数年とくに足が向かっていたのである。
そしてついに私は同姓の素晴らしき、宇納間人と呼ぶにふさわしい、私より先輩のご夫婦に今年2月巡り合ったのである。そのことは五十鈴川だよりに書いているので、重複はさけるが、今回もそのご夫妻にどうしても会いたく、弓の稽古を終えた午後姉と二人で、お顔を観に出掛けたのである。
ご主人はあいにく不在であったが、E子さんは在宅で、五十鈴川だよりをよく読んでくださっており、私が帰省することをご存じで、ひょっとすると現れるかもしれないと、思っていたとおっしゃってくださった言葉を聞いた時には、本当にうれしさがこみ上げてきた。
いろんな形のこんにゃく味は絶品 |
私がゆくと前もって知らせると、いろんなおもてなしを用意してくださるので、前回と今回は、突然うかがうことにしたのだが、あにはからんや私と姉に宇納間の地が産んだ山間の実りを、またもやずっしりとお土産に下さったのである。
そのいちいちをここに書くのは控えたいとはおもうのだが、やはり少し書いておこう、このような山の幸をいただくことは、現代人にはほとんど不可能だろうと思うからである。それほどにこのご夫婦の生き方は、地に足のついた地産地消、宇納間人が歩んできた食の伝統を今に豊かに伝える、絶滅危惧種的な生き方を実践しておられるからである。
イノシシの肉、ゆずのしぼり汁、ゆず唐辛子、冬柿、完全無農薬の水菜、ホウレン草、小松菜、そして手作りのこんにゃくを持たせてくださった。私の姉は大陸引揚の者なので、遠慮というものを知らない。まあ、私も似たようなものだが、突然訪ねても毎回この時代にあっては貴重な 一品の数々をいただくのだが、厚かましくも私の足は日高ご夫妻宅に向かうのである。
左がゆず唐辛子右がゆずのしぼり汁 |
2019年もあとひと月をきったが、個人的に弓の先生との出会い、日高ご夫妻との出会いは言葉にならないほどに私にとっては大きい。宇納間に新しき親戚ができたのである。何はともあれそのことをきちんと五十鈴川だよりに書いて、この場を借りて日高ご夫妻にお礼を伝えたい。
いよいよこれからの晩年時間をいかに生きるか、日高ご夫妻と弓の先生が良きお手本になって導いてくださる ように思える。そして五十鈴川だよりをよたよたと書き続けてきたことがすべて、わが心の五十鈴川に感謝するほかはない。
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