息子に頂いた本(すばらしい) |
23日木曜日は帝国ホテルで行われた芥川賞・直木賞受賞パーティに出席し、富良野塾二期生山下澄人氏と閉塾式以来の再会をし、氏の芥川賞受賞をお祝いした。岡山からかけつけた私を、氏は照れながら喜んでくれた。初めて山下氏と二人での記念撮影もできた。
このような晴れやかなパーティに初めて参加したが(600名くらいはいたのでは) 会場は祝福の関係者であふれていた。いってよかった。会費なしの御招待、会場で飲食したすべてのお料理がすべておいしかった。空腹で駆けつけた私は、山下氏と言葉を交わした後は、ひたすら食べておいしいワインをいただいた。
レイさんのお父さんからいただいた65歳のお祝のお手紙 |
パーティは18時から20時まで。その後参加していた富良野塾の同期 の面々と六本木で2次会。
話に花が咲き、結局終電近くで娘のところにたどり着き世話になった。
よく金曜日はフリー。仕事に出かけた娘の家で午前中のんびりし、銀座でレオナルドダヴィンチのフィルムを見て、この日は赤坂のホテルに15時にチェックイン。18時親友のK氏と田町で待ち合わせ、二人で22時過ぎまで飲んで語り合い赤坂のホテルへ。
土曜日はゆっくりとチェックアウトし神楽坂へ。上京したとき3年間通った 演劇学校の先輩であり、今は劇団民芸にいて多方面で活躍している佐々木梅治氏にお昼をご馳走になり、久々2時間ほど語り合う。
そのあと中野に移動。いまもシェイクスピアシアター主催者である出口典雄氏と34年ぶりの再会。出口さんは私よりも一回り年長。透析を週に三回打ちながらも劇団を続けておられるので、悔いの残らないうちに、逢っておかねばとの念でお訪ねした。
往年の、私がしごかれたころの面影はすでになかったが、電話した私のことをよく覚えていてくれたのには感動した。シェイクスピアシアターでの3年間がなかったら、私の遊声塾は存在しない。
遊声塾のことを話したら、喜んでくれた。訪ねてよかった。これから稽古だという出口さんのところを辞し、その足で笹塚に移動。
18時過ぎから、笹塚にある雰囲気のいいエスニックな多国籍人がフリーセッション しながらお酒も飲める、お店でS女史と久しぶりの語らいタイム、初めてご主人ともお会いすることができた。
彼女とは波長が合い、夢が原で私が企画したイベントに何度も足を運んでくれたので、私も上京したらなるべく会うようにしているのである。
そこに、これまた34年ぶり、シェイクスピアシアター時代世話になったU氏から電話が入り、娘の住む稲城駅で急きょ会うことになり、21時に稲城に移動し感動の再会。
結局娘とレイさんの許可をもらい、私が泊まる彼らのマンションに移動。レイさんがお酒もワインもサラミほかのつまみもあるので自由に飲んで食べて語らってくださいとのメール。(娘とレイさんはレイトショウに出掛けていた)
34年ぶりの再会、U氏は出口さんほど変わっておらず、今も演劇活動を元気にやっているとのことで、もっぱら私は珍しくお話を拝聴する側ではあったが、シアターを後にして富良野に向かい、その後岡山で元気に生きている私のことを、暖かく喜んでくれた。
U氏はレイさんのサラミと最高級のスコッチウイスキーを、これはうまいと 喜び、ご満悦。愉快な34年ぶりの再会時間は瞬く間に過ぎまた岡山で会おうと(氏は鳥取の出身)約束し、23時近く闇の中に消えゆく氏を見送った。
その日私が寝入ったころ、娘たちは終電で帰宅した。そして翌日曜日9時、娘とレイさんと3人で初めてゆっくり朝食をしながら語らって、お昼上野に移動。
上野の森美術館の地下講堂で、親友K氏が(氏は還暦前から忽然と演技の勉強を始めた、2013年から)主演する短編フィルムを氏の奥様と3人で見る。ホームレス役の氏は随分と落ち着いて演技をしていた、何事も最低3年は時間がかかる。奥様もそこはかとなく嬉しそうだった。
弓を手にしたK氏ご夫妻 |
見終えて、3人で早咲きの桜を見物 氏ながらアメ横商店街に移動して、そこで軽く一杯やりながら昼食。氏の妻のT子さんとは初めてお酒を飲んだ。
とここまで書いて、いよいよ今回のいろんな方との、再会旅のビッグプレゼントを私はK氏からいただいた。なんとそれは、彼のおじが昔使っていたという弓(矢も5本)である。
その弓は、その日の朝奥様が急いで縫ったという、素敵な模様の布にくるまれていたのだ(次回写真にアップします)。
私は、この弓は65年間何とか生き延びてきた ご褒美、彼との26歳のロンドン以来のお付き合いの、40年近い交友関係の帰結の記念品としてありがたくいただくことにした。
私がこの年齢から、弓を始めたことにたいするお祝というに止まらず、これからも元気に楽しくやろうという激励の品なのだと。
しかし、何という価値のある一品、まだ弓を初めて昨夜で3回目なのだが、この弓を手にするたびに、きっとわが体にエネルギーが吹き込まれることは間違いない。
スケッチ風に今回の旅を、日ごとに簡略に記した。65歳になったばかりだが、なんだかなんだかとてもうれしい、感動的な再会が随所に現れるまさに一区切りの、意義深い旅となった。
とくにK氏とは、またふらりと旅に出て示し合わせてどこかで落ち合うような、粋な旅をしたいと思うのだ。
今現在を、こころから寿げるような友にわが人生で出会えたことは、どのような成功や名声よりも私にとっては、貴重なものである。
わが五十鈴川だよりに、K氏ご夫妻に対する感謝を記し、本日はこれにて。