建てて15年もたつのだから変色したり、北側の壁はカビが生えたりしてみっともないことは私も承知している。
世はまさにリホームブームのさなか、わが夫婦はこのところ検討と対策を思案してきた。家を建てたくれた業者さんにも相談した。
何せ外壁面積が広いので、業者に頼んだら足場を組むだけでも相当なお金がかかる。日本人は見栄えにこだわる。だが私はこだわらない。
雨や風にさらされている柱や壁に触ってみると、色はかなり変色したりしているが、15年経ってもかなりいまだしっかりしている。今から7~8年前、脚立で手の届く範囲まで、柱の部分だけベンガラを取り寄せて自力で塗ったことがあるのだが、それがやはりよかったのだと思う。
さすがは、ベンガラである。ところで若いころ一年近く英国で暮らしたことがある私には、英国人がいかに家を自力でメンテナンスすることが好きな民族であるのかを、肌で感じた。
なかなかに大変なベランダの3面の塗装 |
当たり前である。家を手に入れるのは庶民の夢が実現したのであるから、それはそれは大切にメンテナンスするのである。ガーデニングとメンテナンスは生きる喜びなのである。
そこで私は考えた。楽しみながら、英国人を見習い、やれるところまで 自力でやってみようと。今の体力なら手の届く範囲なら、時間を見つけてコツコツとやってゆけばかなり塗れるのではないかと考えたのだ。
業者に頼んでさっとやってしまうのも可能ではあるのだが、まて、ここはひとつ最後のチャンスではないかと考えたのだ。
何事もできないと頭から考えるのではなく、可能な限りは挑戦してみる価値があるのでは、とわば考えたのだ。
真っ青な秋空の元、やっと建てた自分の家を自力でコツコツと塗ってゆくのは気持ちがいいのではと考えたのだ。それに次回、全面的に塗り替えるころにはおそらく体力的に無理かもしれないので、いまならやれる、やりたいと思ったのだ。
そこで昨日、妻とホームセンターにいって塗料と刷毛を買ってきて午後から二階のベランダの木部から 塗ってみた。
脚立に登って、不安定な態勢で塗り続けるのは、かなりの慎重さを要するし、根気のいる作業なのだが そこはやはりやはり自分の家であるからなのだと思うからこそ、塗る意欲が湧いてくる。
ひたすら塗り続けた結果、ベランダ部分の木部3面を8割近く塗ることができた。お天気のいいお休みの日に、コツコツと時間をかけて塗り続けてゆけば意外と楽しめるのではないかという気がしてきた。
やがては、きっと塗りたいとは思ってもかなわぬことになる。今ならわずかでも自力で塗れるのだから、それを楽しまない手はないと、私は考えてしまうのである。
夕方作業をやめ、自分が塗った部分を遠くから眺めてみたのだが、いい感じに塗れていた。素人でもそこそこには、塗れるということが分かったので、焦らず亀のように塗ることにした。
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