昨日小さな【波止場の一人舞台という】という小さな新聞記事を見つけ、何か引かれるものを感じて、予定を変え京都駅から歩いて15分くらいのところにある京都シアターE9という小さな劇場に出掛けた。(素晴らしい小劇場、私の原点ジャンジャンを思い出した)
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午後4時から西藤将人による一人芝居【森の直前の夜】と午後7時から現代舞踊家竹屋啓子による【ラストダンスー千尋の海のときー】の2作品の連続上演。
なぜ急に京都まで足を運んだのか。私がまだ東京にいたときから知っていて、一度舞台を見たことがあり、劇団黒テントの創始メンバーである劇作家、演出家の佐藤信が構成・演出を手掛けていたからである。
出掛けて本当によかったと思う、2つの作品をたまたま体感することができて幸運だった。客席数60暗いの小さな劇場で出色の舞台体験時間を過ごした。長くなるし、言葉にするのが野暮に思えるので、詳細は割愛するが、佐藤信氏の健在ぶりがつたわってきた。
台詞術が巧妙な若い俳優の一人芝居と、そうそうたる経歴の年輪を重ねたダンサーによる一人のダンス。それぞれ全く異なる独立した表現スタイル。私は2作品セットで観たのだが、これが実に素晴らしかった。
テーマは異なるが、現代社会が否応なく抱え込んでいる闇のようなとらえどころのない問題が静かに浮かび上がってくる。方や言葉で、方や主に肉体(時おり言葉にならない言葉を発する)で表現される。息づかいが生々しく伝わる。要所要所に斬新な小劇場ならではの試みが感じられ、特に映像と音楽とダンスのコラボには、この年齢でもいたく想像力を刺激され、来てよかったとひとりごちた。生、一期一会、その場にいる贅沢、ライブ。(動ける間は迷ったら出掛ける)
見終えて寸暇、佐藤信さん(と呼ばせていただく)にご挨拶したら名刺をくださった。ずっと年上、演劇人の大先輩である。縁を感じた。京都駅まで歩き新幹線に乗り10時半近く西大寺についた。夜空の雲間に🌓が浮かんでいた。
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