もう9月が来ました。昨日8月31日は、私が34歳の時、初めて妻と出会った日です。あれから、28年の歳月が流れたということで、いささかの感慨にやはりどうしても、ふけってしまう私です。
妻とは、振り返ると、やはり劇的に出逢ったのだという気が、今します。今朝は、巡り合いの妙というくらいに、とどめますが、今月18日、娘がドレスデンで式を挙げる儀式を目前にして、夫婦というものの在り様を、いよいよもってこれから深めてゆく時が、われわれに訪れているのだという、実感が最近します。
話は変わり、朝夕かなり涼しくなり、私にとってはありがたいのですが、今年の夏はなにやら異変続きの夏というしかない思いの私です。こんなに蝉が鳴かなかった夏というものは、私の経験では初めてのような気がしています。
お天気が、かくも人間の精神に影響を与えるのかを、実感します。こういうときは、浮足立たず、地に足をつけて静かに暮らすのが一番だというのが、目下の私の自己確認暮らしです。
とはいうものの、娘のドレスデンでの式の儀式を控え、きわめて個人的なことながら、何やらそこはかとなく、気がそぞろ立つ、妙な初めて経験する心持の最近の私です。
だから、つとめて余計なことは考えず、ひたすら眼の前の仕事を中心に据えながら、いまはただ、つつがなく式を見届け、我が家にとっての一大事を無事に終えたいという心境です。
チェコスロバキアのプラハを経由して、ドレスデンにゆくのですが、ドレスデンは先の大戦で、東京のように大爆撃を受け焦土と化し、戦後は東ドイツに組み込まれ、統一されてから25年、ようやくにして、以前のような都市に蘇ったドイツの歴史ある古都です。
我が娘は、ベルリンの壁が壊れた歳に生まれ、レイ君はその数年前に旧東ドイツ生まれました。その二人が成長し、縁あって結ばれるというのもなにやら歴史的な時代性というものを感じてしまいます。
娘が選んだ伴侶がドイツの男性であったことは、これからの私たちの人生に、またしても予期せぬいろんな出来事が起きてくる予感が、いたします。
ともあれ、案ずるより産むがやすし、二人の前途を些少なりとも見守るくらいのことしかできませんが、こんなことがない限り、プラハに立つこともなければ、ドレスデンの空気を吸うこともなかったかもしれません。
すべては二人からのプレゼントくらいの気持ちで、祝福の旅ということにしようと夫婦して話あっています。行きはレイ君娘たち我々5人、帰りは3人で9日間のドレスデンへの挙式の旅ということになります。
時間を一日だけもらって、壊れたベルリンの壁の後に、可能なら立ってみたいと思っています。それ以外はレイ君にすべてお任せの今回の旅です。何よりも向こうの両親がホテルをはじめ、いろいろとお気づかいしてくださっているので、身をゆだねることにしています。
ドイツに親戚ができる、なにやら妙な気分もしますが、すべてを楽しむことにしたく思います。さてどんな旅になるのか、皆目見当もつきませんが、出発まで静かに普段通り暮しながら、ほんの少しでもドレスデンおよび、ドイツの今を学びたく思っています。
「心の地図」という映画で 「ドレスデン爆撃」のシーンがありました。 参加を命じられた イヌイットの青年が あまりの悲惨さに 心を病み 白人社会に絶望する、という流れだったと記憶しているのですが。
返信削除歴史のある都市だと聞いております。
お感じになられたことを また ブログにアップしていただければと思います。
楽しい旅を。