昨日新見の猪風来縄文美術館を訪ね、(午前9時前に着いた)打ち合わせを約2時間した後、猪風来さんご夫婦、瀬政さん、那須さん、私の5人で持参したお弁当で、和気あいあいの昼食を済ませ、岡山市内に戻ったのが午後2時であった。朝7時2分発赤穂線で岡山駅へ。瀬政さんが西口で私をピックアップしてくれ、一路新見を目指した。往復瀬政さんの車、彼が運転してくれた。(瀬政さん運転、ありがとう、ご苦労様でした)
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風雪を、耐えて凪海、舞い降りる |
岡山市内の天神山文化プラザで降ろしてもらい、私は6月22日の猪風来さんのトークのための会場を押さえるべくその足で事務所に向かった。あいにくすべての部屋が埋まっていたので、そのまま歩いて県立図書館に向かった。7年前リア王の発表会で使ったことのある空間が空いていればと願ったのだ。空いていた、よかった、すぐ手続きを済ませた。
猪風来さんの体が空いている日を押さえ、その日のうちに会場を押さえる。スムースに事が進んだことで、企画者の私としての心は一気に軽くなった。が、まだ春の日は沈まない。持参したスパイラルアームズのフライヤー200枚を、必ず置いてくださる、シネマクレールの浜田さんに直接お会いし、フライヤーを置いてもらえるようにお願いした。
浜田さんはニコニコと、いつものように応じてくださった。やはり眼力がある。岡山の中心部にシネマクレールがあるということは、岡山の誇りである。浜田さんは映画と言うものに、映画への愛に全人生を、いまもそそいでいる稀な方である。そのうつむき加減のたたずまいに秘めた底力、覚悟を想うとき、企画者のはしくれとしてエネルギーをいただくのである。
シネマクレールでのフライヤー配布を終え、岡山駅まで歩き赤穂線で西大寺の我が家に着いたのが午後5時近く。起きてから帰宅するまでおおよそ12時間、充実した疲れが体を浸していたが、またもや谷口さんから、心有り難きコメントが入っていて、あり得ない夕刻の五十鈴川だよりを打つということになり、結果ヨレヨレの体で打った。
そして今朝である。3連発のコメント。心にぎゅっと、グサッときた。14年目に入っている五十鈴川だよりだが、3連発でのコメントは、もちろん初めてである。オーバーではなく、実感する。このような稀な珠玉と言うしかない、宝石のようなコメントをいただくと、またもや老人はあらぬ世界に舞い上がるのである。ヒトは昔鳥だったのかもしれないね、という中島みゆきさんの詩が老人の頭に甦る。たぶんヒトは出会いと別れを繰り返し、刹那の人生に夢をみる。
もうこの年齢なので、お恥ずかしくも打つが、、、。だがやはり控える。今日は日没をできたら眺めながら、感じながら、ひとり谷口さんのお言葉にしたがって、凪海を呑みたい。