今日は、ほぼ3週間ぶりに、現在猪風来美術館でひらかれている縄文スパイラルアート展に出掛ける。午後1時からギャラリートークが行われるので、ちょっとその場に居合わせたいと思っている。猪風来さんのお弟子さんたち19名の縄文アートを虚心に作品に向かい合いたい。
正直、昨年秋、猪風来さんからの一本の電話をいただくことがなかったら、こんなにも猪風来美術館に足しげく通うことは無かったかもしれないと考えると、ある種不思議な気持ちに襲われる。事実として猪風来美術館に出掛けることが、うまく説明できないのだが、どこか愉しいのである。
何故楽しいのかは、私にも深い自覚をもって説明することは不可能である。猪風来さん、よし子さんとの何気ない他愛もないやりとりが気持ちが良いのである。また猪風来さんの縄文創作年代作品に、取り組みこめられた思いの丈、その深さ、ご子息原野さんの作品について語る愛情というしかない思いに打たれるからである。何度聞いても新鮮で面白い。(あまりにもの愚直なまでの一途さに、縄文人が忽然と現れてきたのではないかと、ときに思えるほどである)
私のように絶望的に現世に染まった俗物にとっては、それを洗い流す、物言わぬ五十鈴川に通じる、大いなるものに包まれている安堵感を覚えるのである。そのような大人(たいじん)傑物から、20周年の企画の応援を頼まれるなんて、意外性の極致、その事実にとまどいつつも、企画者として関われる嬉しさが、私にくりかえし五十鈴川だよりを打たせるのである。
おおよそ、あと4ヶ月とちょっとで10月12はやって来る。明後日7日七夕の日に、5月27日以来のミーティングも開かれる。本番当日まで、何が自分に出来るのかを草刈りしながら、五十鈴川だよりを打ちながら、知恵を絞って考えたい。
今日は瀬政さんの車で行くことになっている。瀬政さんは私とは異なったスタンスで、縄文世界に深い関心を寄せている。フライヤーを創っている(デザイン一切)那須さんも強力にボランティアしている。それに吹屋の地元を深く愛する大場さん、今のところこの4人が黒子として熱く参集している。
![]() |
妻丹精、マンドリアの花 |
私としては当日も含め、この倍以上の積極的な、自分の人生とどこかでクロス、接点の火花が散るような人材ボランティア、我がこことして動く(うごける)人間を求めている。これまで様々な企画をして来て、いつもほとんど個人的に信頼できるかたに、ご無理をお願いしてきたが、今回ももちろん、お願いするつもりである。
プラス、意外な人が加わることを私は望む。黒子に徹する喜びを味わいたいのだ。黒子の力で、より記憶に残る20周企画イベントになるようになるように。
猪風来さん家族が生涯を賭して発見した縄文土器造形世界の空前絶後のイベントを実り豊かに終えるためには、肝をわって話し合い、有意義で用意周到なミーティングを重ね(あと5回は必要な気がする)冷静に細部を詰めてゆかねばならない。