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2020-01-09

シェイクスピ遊声塾今年最初のレッスンに想う。

西の空に浮かんでいた月はもう姿を消している。昨夜今年最初のシェイクスピア遊声塾のレッスンを終え家に帰りついた時には真上に浮かんでいた。

平生は遅くとも10時には床に入っているが、レッスンの日だけは体に余韻が残っていて、頭がさえてすぐ休めない。午前零時には床に就いたのだがほぼいつも通りに目が覚めたので五十鈴川だよりタイム。

本当に静かである。頭はまだ胡乱なニュウートラル状態。小さな灯油ストーブで膝を温めながらおもむろに昨夜のレッスンのことを思い浮かべながら書いている。今年の6月20日の夏の夜の夢の発表会に向けて、シェイクスピ遊声塾のレッス 始動した。

全員そろっての初稽古。ほぼ3週間ぶりくらいの稽古なのだが、昨年まで積み上げてきた感じをキープしたままで、全員声が出ていた。そのことにどこか安堵(うれしかった)しこれからの発表会までの、皆の(私を含めて)変化がとても楽しみな稽古初日になったことを記しておきたい。

塾を立ち上げて8年目、私を入れて8人で夏の夜の夢に挑む。(末広がりだ)この数年の皆さんの営為努力、新しい加入者と以前からの参加者との混成融合が、チームワークが実にいい感じで稽古場を包んでいる。
塾生の面々と私が元気なうちにチェーホフの作品も声に出したいと想う

もう一昨年のことになるが 、リア王の稽古場に音楽の担当で忽然と姿を現し、あげくケントの台詞を言う羽目になり、そのままシェイクスピ遊声塾に参加されているNさんの加入が、遊声塾に新鮮な空気をもたらしているのは、私自身が一番自覚している。もっと言えば、非力な塾長の片腕となって冷静に、全体に目を配りながらの稽古が安心してできるのである。

それと、これもNさんの紹介がご縁で、昨年秋に入塾された一番新しい塾生K子さんが、意外とといったら大変失礼だが、 想像以上に初々しく取り組んでおられている姿が、相乗効果を生み、おそらく8年目にしてこれまでで一番いい状態の雰囲気が醸し出されている。

まる7年のあれやこれやの試行錯誤、私の至らなさをカバーしてくれる塾生との出会い、奇縁の深まりは、私の心に謙虚さを一段と植え付ける。この塾生の唯一無二の個性を、現時点でいかに輝かせることが可能であるか。

塾生の身体と心がシェイクスピア作品の言葉にぶつかって、いかに拮抗できるのか、そして一丸となってこのチームで、限りなく険しいシェイクスピアの、あまりに想像力のさえた劇詩、日本語のシェイクスピアによじ登れるのか。

非力な塾長としては、眠ることが大好きなのに、時折今年も何回か眠りの浅い夜を過ごすことになりそうな、最初の夜のレッスンとなった。

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