春分の日の朝です。いつもより一時間も早く目覚めましたので思い切って起きて、陽が長くなったとはいえまだ外は暗く、夜明け前のブログです。
何度も何度も書きましたが、この夜明け前のひと時が私はなんとも好きです。私の体もまだしゃっきりと起きてはおらず、何やらまだ体が胡乱な状態で、意識がはっきりとはまだ機能していないしばしの時間が、私はことのほか好きです。
本当に体が純粋な状態という のでしょうか、そのような時間帯にほとんどのブログを書いています。この年になると(私の場合です)夜の体と、昼の体と、朝の体ではまるで、同じ人物なのに感覚がまるで違うのです。
だから、夜明けの時間、午前中、午後、夜と私はやることをできるだけ変えて過ごしているのです。
カメレオンのような私です。
さて、いよいよシェイクスピア遊声塾の発表会が2週間後に迫ってきました。3月から急に塾生が3人増えましたので、予定を変え私も含め6名で十二夜全幕を読むことに決めました。
全員そろっての稽古はあと3回くらいしかできません。でも私はやることに決めました。勇気をもって公開稽古といった感じでの発表会になるかと思っています。
だからというわけではないのですが、35名も入ればほぼいっぱいといった教室で行います。私や塾生の近しい方々に稽古の姿をさらす発表会ということです。
とくに入ったばかりの3人の塾生にとっては、大変なことだと私は思うのですが、 やるというその心意気が、なんとも初々しく、その感覚をさらけ出してほしいと願っています。
現代は気が付くと、無数の自己規制バリアが体の中に埋め込まれている、そのような感覚を私自身が持っています。(いい意味で解放してほしいのです)
そのようなバリアが少なかった時代の、シェイクスピアが創り上げた豊かな言語世界の【翻訳日本語のリズムの素晴らしさ】おおらかな楽しさがほんの少しでも伝わるような発表会になればと私は思っています。
朝、心が静けき時間に十二夜を読むと、何やら人物が立ち上がってくるように思えます。繰り返し反復練習を新鮮にやる、ことでしか登場人物のセリフは生きた感じにはならないのです。
眠っている言葉をに声に出す人間が、息を吹き込み、言葉を立ち上がらせる。死んでいた言葉が生き返るかのように動き出す。なんとも魅力的な登場人物の言葉をほんのわずかでも、遊声塾の面々と立ち上がらせたく思います。
初めてこないだの水曜日の夜に6名で声を出して読んだのですが、やはり人数が増えての稽古は実に楽しく面白かったのです。
お芝居、フィクションとしての面白さは、私の場合シェイクスピアが最高峰に感じられます。くだらない世界から、深遠なる高貴な世界までが縦横無尽に紡ぎだされる劇言語の想像力、まさに言葉、言葉、言葉。
明日日曜日も入った方をメインに、抜き稽古をします。無心に稽古をする中から思わぬ自分の声が聞こえてくる、その声に出会うべく声を出し続ける。
人間とは声を出す器、私もささやかながら塾生とともに初老の体に自分の声を響かせたく遊び心で、本番まで努力を続けたく思います。
すでに17名の申し込みがあります。何とか35名来ていただけるように呼びかけたく思います。事前の申し込みをしていただけるとありがたいです。それから、来てくださる方は座布団のようなクッションのご用意をお願いします。
さあそれでは、十二夜を読みますので、今朝のブログはこれにてお開き。
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