S氏から送られてきた宝物 |
思いもかけない嬉しいことが起こるということは、日々の暮らしの中での自分に、精神的に限りない潤いをもたらしてくれる。
おとといの午後、9月7日の音響を、ほとんど交通費のみでかけつけてくれ、プロとしての仕事を、しっかりとして下さったS氏から、思いもかけぬきちんと編集された邦楽番外地のライブCDが送られてきた。
2枚組、早速20年近く使っている、今にも壊れそうで壊れない、ラジカセで聴きながら眼前の仕事をこなしながら、聴き入った。当日のまさにライブ感が、如実に甦り、この素晴らしい記録が残せたこと、日高事務所の出発の、音でのきちんとした記録ができたこと、たとえようもない嬉しさが、還暦の私の身体を満たした。
この場を借りて、モルグ社のS氏に、心からの感謝を伝えたい。10月には、これまたT氏のおかげで、DVDも完成する予定ですし、改めて素晴らしい裏方の支えで、今回のなかなか理解されにくい企画が、なされたことに対して、企画者としてはしみじみとした感謝と共に、じんわりとした幸福感がおそう、やってよかった。
どんなに素晴らしい企画でも、先ず素晴らしいスタッフがいなければ、絶対成立しない。昨年の光・今回の邦楽番外地、S氏の参加でどれほど私が、リラックスできたことか。今後は可能な限り、ちょっと大きな企画は、S氏と共に悔いなくやりたいという思いだ。
この年歳になると、先のことはともかく、一年一年きちんとした企画を、いかように続けられるかということが、おおげさではなく正念場の人生の季節なのである。最低生活でも、時間を大切にゆっくり学びながら、落ち着いて思考し企画しないと、まずい時代が来つつあるという予感が、いかんともしがたく、私の中で湧いてくるのである。
企画者として、21年。芸術は長く人生は短し、とはよく言ったものだ。たんたんと、しかし諦めず、自分の器の中で、謙虚にやれるだけのことをやるだけだ。幸い、どういうものか、もはやこれまでという経験を何度もしながら、いまだ企画がつづけられているということは、はなはだ幸運だというしかない。
先の見えない、予断を許さない時代の訪れを感じながらも、表現できる自由というかけがえのない、現在、生きているからこその可能性をかみしめながら、素晴らしいアーティスト、仲間、観客と共に、今しばらく希望の企画を追い求めたい。
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