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2023-01-31

長い台詞の少ない、ウインザーの陽気な女房たちの筆写を終えた、1月31日の夕べの五十鈴川だより。

 五十鈴川だよりを夕方打つのは、年に数回もあればというほどに、打つ回数が少ない私だが、1月もはや終わり、明日からは2月になるのだと想うと、短くてもいいから何か打ちたくなるのが不思議である。暦の上で2月ともなると、寒波はともかく、春の気配が微かに感じられるような気がする不思議。

手が動き・筆写が進む・冬時間」

ともあれ、あっという間に月日は流れてゆく、毎回同じようなことを打ち続けているかのような五十鈴川だよりなのではあるが、微妙に辛うじて変化しつつある自分を、自分で言うのもおかしいが、感じつつ新しい年を過ごしている。

たぶんこれは、昨年の11月末から本格的に始めた、シェイクスピア作品の主に長い台詞の筆写を始めたことが、とても大きい。それともうひとつ、夜間中学でのレッスンが始まったことがある。

シェイクスピア作品の長い台詞を筆写するのには、それなりに時間がかかるのではあるが、その事が、大変ではあるのだが、にもかかわらず、筆写するのが楽しいのである。よもやまさか年が明けてこんなにも、熱中するとは我ながら思いもしなかったが、結果的には予定の倍くらいのスピードで筆写が進んでいる。

このペースだと、年内に20作品くらいの筆写が終わるかもしれない、などと想像するのは楽しい、がそうはとんやが下ろさないだろう。なにしろ暑い夏はきっとそれどころではないからだ。だからなのだ、冬場に頑張ってやれるときに一気に進めるだけ進めたいという気持ちなのである。3月になったら、4月の企画イベントに忙殺されることもあるから、この冬の時間が大切なのである。

今年になって、夏の夜の夢、トロイラスとクレシダ、ベニスの商人、そして今ウインザーの陽気な女房たち、の筆写を終えたところである。信じられないスピードで進んでいるのは多分、想像した以上に大変ではあるが、それを補ってあまりあるほどに楽しいからなのである。小田島訳とはまた全く異なる文体での、松岡和子訳のシェイクスピア作品の筆写がとてもとても楽しい。日本語の豊かさがしみ。

去年の暮れ、11月下旬から、本格的に筆写を始めたのだが、2ヶ月ちょっとで8本目に入っている。そのぶんほかのことはできない。五十鈴川だよりを打つのも叶わない。だが構わないのである。何せ魅力的な登場人物の魅力的な台詞をぶつぶついいながら筆写していると、なんとも気持ちがいいのだから、たまらなくはかどるのである。

またとない冬時間の過ごし方を、何やら見つけたかのような今年の私の冬である。

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