気ままな、京都山科一泊二日、旧友再開、在来線往復電車旅をして昨夜帰ってまいりました。
K氏が誘ってくれた山科の会社の保養所は築百年は立っているという純和風建築、昔は某会社の方の別荘であったところでした。
要所は今風に改築され、まさに現代のせわしなさから、師走のいっときの閑ありを過ごすにはまたとない空間でした。K氏には何年も前から山科で一杯やろうよと誘われていました。
氏が折あるごとに誘ってくれた意味がよくわかりました。その山荘は専属にお料理ほかのお世話をしてくださる女性がおり、早めに宿についた我々3人に茶室でお茶をふるまってくださいました。
距離感抜群のおもてなしで山科の夜は始まりました。内風呂と外風呂があり、男3人でゆたりと浸れる露天外風呂で、しばし昔人気分の入浴を楽しみ、楽しみの夕食宴会開始。
和風料理コース、メインは近江牛のすき焼きでした。男3人楽しく盛り上がりすべておいしくいただきました。
何と二階には囲炉裏がきった部屋が在り、女性が我々の要望に応じて炭火を起こしてくださり、2次会はそのお部屋に移動、眠るまでの 無礼講大放談を、私がしてしまいました。もっぱら聞き役に回ってくださった、ご両名のK氏には感謝の言葉しかありません。
よく休んで、翌朝 飲んだ割にはすっきりと目覚め、すぐそばに毘沙門天を祀る神社とお寺があり朝食前、山科散歩がかないました。
朝はあまり食べない私ですが、和風の京風の朝ご飯をすべて平らげたくらい、美味しい朝ご飯でした。
朝食後、両K氏によかったら山科から京都まで、山越えをしてからお別れしたいと提案しました。K氏は10キロ以上の荷物を抱えていたのですが、二人とも気持ちよく同意してくれました。
宿を出たのが9時半ころ、おおよそい時間半かかって南禅寺ではなかったものの、京都側に下り ることができました。
この思い付き歩き小さな山旅は、再会気まま宴会と共に、いずれもっと時間が経てば良き思い出として蘇るに違いありません。
まめなK氏が撮ってくれた写真がラインで送られてきたのですが、深い山科の森を往く中年男3人の背に、祝福の朝日が差しています。
朝の山越え散歩は、めったにこのような3人時間は過ごせないので 、愉しかった。楽しい時間は玉響のように過ぎ、京都市内でお茶を飲み横須賀からのK氏とはそこでお別れ、発起人のK氏とは京都駅で別れました。
旅愁という言葉があります。旅は気分この世は情け、をいまだいきる私のような日本人は、この言葉が染み入る年齢になったことを、いよいよもって実感したこのたびの山科旅でした。
思いがうまくまとまらないので詳細は省きますが、熱いうちに時間をピンでとめるように、記録としてきちんと五十鈴川だよりに書いておきたいのです。
それにしても今回山科に誘ってくれたK氏には本当にこまごまとした細かいお気遣いに、この場を借りて深く感謝し、遠方から駆け付けてくれた横須賀の悪友にも深い感謝を。
人は人生でいかほどに、こころからくつろげる 友を持つことができるのでしょうか。このような愉快な友を持てたわが人生の今回の山科路(時)幸福感は、言葉では言い表せぬにせよ、言葉にすがっての思いを書いておくによしなし、といったところです。